猫が水を飲む

猫に与えても良い飲み物6つと悪い飲み物5つ

普段人が普通に食べていても、猫に与えてはいけない物があることは、比較的よく知られています。でも、飲み物に関してはどうでしょう。知らずに猫に飲ませてしまい、病気を引き起こしてからでは遅いのです。事前に猫に禁忌な飲み物があることも知っておきましょう。

猫に与えてはいけない飲み物についてご存知ですか?

猫

チョコレート、ネギ類、アワビ、ぶどう等々。猫に与えてはいけない食べ物については、だいぶ知られるようになってきました。でも、飲み物についてはどうでしょうか。当然飲み物についても、猫に飲ませてはいけないものがたくさんあるのです。これくらいの量なら大丈夫だろうなどと思っても、猫の小さい身体にはダメージが大きいので、注意が必要です。何かあってからでは遅いので、猫に与えてはいけない飲み物にはどういうものがあるのか、きちんと知っておきましょう。

猫に与えても良い飲み物

猫 水

では、まず猫に与えても良い飲み物からみていきましょう。中には、与え方に注意が必要なものもありますので、参考にしてください。

水道水

まず、猫の水分補給の基本は水道水です。毎日、いつでも新鮮な水道水を飲めるようにしておくことが大原則です。猫にとって1日に必要な水分量の目安は下記の通りです。

生後4週間(体重400g)=110ml
生後8週(体重800g)=170ml
 生後1年以降(体重4kg)=380ml

ただし、水分は水からだけではなく食べ物からも摂取します。そのため、水だけでこの数値を満たす必要はありません。逆に言うと、飲んだ水の量から必要な水分を摂取できているかどうかを測るのは難しいということです。そのため、猫が健康な時の日々の飲水量を計量し、把握しておくと良いです。食べ物が変わっていないのに飲水量に増減がみられた時は、病気等のサインだと思って良いでしょう。

ペット用ミネラルウォーター

水道水はまずいので普段からミネラルウォーターを飲んでいるという飼い主さんは多いと思います。その場合、猫にも美味しいお水を飲ませてあげたいと考え、ミネラルウォーターを飲ませてはいないでしょうか。人間用のミネラルウォーターは、基本的に猫に飲ませてはいけないと思ってください。ミネラルの配合量により、下部尿路疾患のリスクがあります。そのため、どうしても猫にミネラルウォーターを飲ませたい場合は、ペット用のミネラルウォーターをあげましょう。

猫用ミルク

成猫にはラクターゼという乳糖(ラクトース)を分解する酵素が少ないため、牛乳を飲むと下痢や嘔吐を起こす可能性があります。成猫にミルクを飲ませたい場合は、猫用ミルクをあげるのが無難です。猫は哺乳類なので、生まれてすぐの頃は母乳を飲みます。哺乳類にとってラクターゼは、子供の頃にはあるのに離乳すると減っていくというものなのです。そして、ミルクを飲み続けると、ラクターゼは減らずに増えるとも言われています。そのため、実は成猫になっても牛乳でお腹を壊さない猫もいるのです。そういう猫には、牛乳を飲ませても大丈夫です。ただし、牛乳はあくまでも牛の乳なので、猫に必要な栄養が満たされるという訳ではないことは認識しておきましょう。

牛乳の飲ませ方

猫に牛乳を飲ませる場合、下記に注意すると良いでしょう。

① 冷たいまま飲ませる
牛乳を温めるとできる表面の膜が、喉に張り付く事故があるためです。
② 少量に抑える
3〜4日で50〜100mlまでとするのが良いでしょう。
③ 体重管理
 栄養価の高いキャットフードと一緒に日常的に牛乳を飲んでいる猫は、肥満の傾向があるとの報告があります。

ペット用スポーツドリンク

ペット用のスポーツドリンクが市販されています。これはペット用にできていますので、夏季の脱水症対策として飲ませても大丈夫です。ただし、こればかり飲ませていると、普通の水を飲まなくなることもあるようです。あくまでも脱水症対策に限定して与えるものだと考えるべきでしょう。

母乳

出来るだけ、生後4〜6週までは母乳を飲ませるようにしましょう。母体からの免疫も、母乳を通して子猫に与えられますし、必要な栄養を十分に摂取することができます。しかし、事情によっては母乳を与えられない場合もあるでしょう。その場合、犬などの他の動物の母乳で代替えを考える方もいるかもしれません。しかし、猫の母乳は他の動物の母乳よりも高カロリーですし、成分も動物種により異なるので、他の動物の母乳だけで子猫を育てるのは望ましくありません。どうしても母乳を与えられない場合は、「牛乳250ccに卵黄1個を混ぜ、小さじ4杯の砂糖を加える」ことで代替が可能になります。ただし、免疫力を与えることはできません。

麦茶

麦茶はお茶の一種ですが、カフェインが含まれていません。マグネシウム量も100ml中0.5ml程度なので、猫に飲ませても問題になることはありません。積極的に与えるものではありませんが、猫が好むのであれば飲ませても大丈夫です。また、災害時等の非常時に、水はないけれども麦茶ならあるという場合もあるでしょうから、飲ませて大丈夫な飲み物として覚えておくと良いでしょう。

肉や魚の茹で汁

猫に手作り食を食べさせている場合は、その肉や魚の茹で汁で水分補給をしても大丈夫です。もちろん、その素材と水だけで茹でること。調味料やスパイスは入れないでください。また、茹で汁とは別に、新鮮な水も常に飲めるようにしておきましょう。

猫に与えてはいけない飲み物

猫

では、猫に与えてはいけない飲み物についてみていきましょう。中には、ほんの少し舐めただけでも猫に与えるダメージが大きい飲み物もあるので、飼い主さんが目を離している時に猫が舐めたり飲んだりしないように、十分に注意しましょう。

ジュース、清涼飲料水

特にお子さんのいるご家庭では、日常的にジュースや清涼飲料水を飲まれているかもしれません。これらの中には、猫の健康に良くないものが含まれている可能性があります。野菜やフルーツの中にも、猫にとっては毒となるものがありますので、手搾りの野菜ジュースやフルーツジュースでも、猫には与えないようにするのが、安全です。人にとっては健康に良い飲み物でも、猫にとってもそうだとは限らないのです。

カフェインを含むもの

コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、コーラ、ココア、栄養ドリンク等は、成分としてカフェインを含んでいます。カフェインには興奮作用があり、精神を刺激する薬の一種でもあります。猫がカフェインを摂取すると、頻脈、過呼吸、頻呼吸、過度の興奮、震え、痙攣、不整脈等の中毒症状が出、重篤の場合は死に至ることさえあるのです。コーヒーなどを飲んでいるときに、ちょっとした用事で席を離れることがあるかもしれません。そんな場合も、周りに猫を見てくれる人がいない状態の場合には、必ずカップを猫の手が届かない場所にしまってから中座するようにしましょう。

アルコール

毎晩、自宅で晩酌を楽しんでいる飼い主さんもいることでしょう。猫と話をしながらお酒を楽しんでいると、つい「猫も一緒にお酒を飲めたら楽しいだろうなぁ」などと考えてしまうかもしれません。しかし、どんなに酔ってしまったとしても、決してそんなことは実行に移さないでください。猫の肝臓には、アルコールを分解する能力がありません。ひと舐めだけなら良いだろうという考えもダメです。猫の小さな身体には、アルコールのダメージが大き過ぎます。

人用に作られた味噌汁・スープ類

栄養満点のスープは、きっと猫にも良いに違いないなどとは思わないでください。人用に作られた味噌汁やスープ類は、たとえ上澄みだけだとしても、猫にとっては塩分が多すぎて腎臓への負担が高すぎます。元々、腎臓病は猫に多い病気の代表格です。猫に必要な塩分量は、人に比べてはるかに少ないのだということを知っておきましょう。

硬水のミネラルウォーター

ペット用ミネラルウォーターの項にも書きましたが、ミネラルウォーターは、ミネラルの配合量によっては下部尿路疾患に罹るリスクが高まります。該当するのが、硬水のミネラルウォーターです。軟水は良いのですが、硬水はカルシウムやマグネシウムの量が多いのです。ペット用ミネラルウォーターを入手しづらい場合は、人用のミネラルウォーターの「軟水」を選んでください。

猫が水を飲まない場合の対処法

猫が水を飲む

結論として、猫の水分補給は、水道水が一番良いということが分かりました。容器に入れ、いつでも清潔で新鮮な水を飲めるように用意しましょう。そのためには、毎日水を替え、容器もこまめに洗うことが大切です。しかし、ストレスや環境の変化、老化などにより水を飲まなくなることがあります。そんな場合は、どうすれば良いのでしょうか。水の温度や水に溶け込んでいるものの成分により、猫は水の味の微妙な違いが分かると言われています。

水道水は飲まないのに浴槽の残り湯はよく飲むという猫もいますが、それは、その猫の好みの味なのでしょう。この性質を利用して、水を飲まない猫に水を飲ませるように開発された水入れ(容器)も発売されています。猫が水を飲まない場合は、種類の違う複数の食器に水を入れ、部屋のあちらこちらに置いておくと、自分の好みの味の水を飲んでくれるかもしれません。また、流れる水なら飲むという猫もいます。

そういう猫は、水道の蛇口から直接流れる水を好んで飲みます。水入れの水を巡回させて、水が流れるような仕掛けになっている水入れもあるので、試してみると良いかもしれません。水を飲まない場合は、ウェットフードの比率を高め、食べ物から水分を補給させるという工夫もあるでしょう。それでもどうしても水を飲んでくれない場合には、シリンジに水を入れ、飼い主さんが強制的に飲ませるという手段が必要な場合もあります。

まとめ

猫カワイイ

猫は、我々のように楽しむための飲食はしません。甘さも感じないので、甘いものを飲みたがることもありません。生きるために必要な水分の補給には、水道水が最も適しています。我々と同じ感覚で「色々な味を楽しませてあげたい」という思いは、猫にとっては迷惑千万な話なのです。

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