野良猫2匹

猫となわばりにまつわる7つのこと

猫はなわばり意識の強い動物です。時々猫がなわばり争いをして流血のけんかを繰り広げているのを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。そこまでして守らなければならないなわばりとはなんなのでしょうか。猫のなわばりについてまとめます。

①なわばりってなに?

野良猫2匹

なわばりとは、自分が生きていくために必要な食料を確保できて安全に体を休めることができる自分のためのエリアのことです。猫は単独行動する動物ですので、なわばりは自分だけのものです。ですが、なわばりの端の方は他の猫のなわばりと重なっていたりしますので、そこで他の猫と鉢合わせた時にケンカが起こったりします。ですのでできるだけ鉢合わせないように行動する時間をずらしたり、なわばりの境界線をパトロールして他の猫が侵入してこないようにしたりしています。

②子猫の独立

子猫

子猫は実は独立したくて独立するわけではないのです。子猫が生後半年を迎えるころ、母猫はある日突然子猫を激しく威嚇して寄せ付けなくなります。子猫としては昨日まであんなに甘えさせてくれて優しかった母猫にこんなしうちをされ、意味がわからないでしょうね。人間としてはかわいそうに思いますが、実はこれにも意味があるのです。

母猫に追われて致し方なく親元を離れて自立することにならなければ、いつまでも母親のなわばりの中で一緒に暮らすことを続けることになります。、するといつか必ずなわばり内の獲物が不足し全員が死ぬことになります。猫はそれを本能的にわかっていて、全員が生き延びるために子猫を追い出すのです。

③夜の集会はなわばりを守るため?

野良猫の集会

猫の夜の集会を見たことがある方は多いと思います。駐車場や空き地などにたくさんの猫が何をするでもなく集まっている光景です。少しずつ距離をおいて座り、ケンカをするわけではないけど仲良くするわけでもなく、ばらばらと集まってきて一定の時間を過ごすとまたばらばらと帰って行くというなんとも不思議な光景ですよね。

なんのために集まっているのだろうという疑問は今でも完全に解明されてはいませんが、有力な説があります。それが「なわばりが重複する猫の顔見せ」ではないかということです。夜の集会は都会など猫の密度が高い地域で主にみられる光景で、田舎など猫の密度が低い地域ではあまり見られないのですね。猫の密度が高いということは、なわばりも重複する場所が多々あるということです。

なぜ顔見せが必要なのか、というとこれも推測ですが、お互いに顔を把握することで次に会ったときにケンカにならないようにするとか、あるいは特に意味はないけどパトロール中に猫が集まっているところに出くわしたからとか、単にふらっと参加したとか、いろいろな説があります。きっと真実は猫のみぞ知るということでしょうね。

④なわばりの範囲はどのくらい

野良猫2匹

なわばりの広さは条件によっていろいろです。なわばりには十分な獲物がおり、安全な隠れ家があれば広さはあまり必要ないようです。逆に言うと、獲物が少ない場所であればなわばりも広くないと十分な獲物が確保できないので広さが必要です。

恵まれた餌場があるなわばりであればあるほど狭くても大丈夫ということですね。そしてこのなわばりの外に出るということは猫にとっては大変な恐怖です。例えば動物病院に連れて行ったときなど、萎縮して固まっておとなしくなってしまったり、逆に恐怖のあまり必死の攻撃に出る猫もいます。

動物病院に連れて行ったときのこういう状況は注射が嫌なのではなく、なわばりの外に連れ出された恐怖なのですね。室内飼いの猫がうっかり脱走してしまった場合も同様で、室内飼いの猫は家の中がなわばりですから、その外に出てしまうということは大変な恐怖です。恐怖のあまり動けず、あまり遠くないところで隠れて潜んでいることが非常に多いです。

⑤野良猫のなわばりと室内猫のなわばり

家猫と野良猫

野良猫のなわばりの中で一番安全で安心なところ、それが隠れ家であり寝場所にもなる場所です。そして隠れ家の周りを狩りをしたり排泄したりする場所にします。外に自由に出かけられる飼い猫の場合は飼い主の家が隠れ家ですので、飼い主の家がなわばりの中心です。でも家で十分に食事をもらっていることがほとんどなので外で狩りをする必要はほとんどありません。

家の外にはちょっとした昼寝場所と排泄場所が確保できれば十分なので、そう大きななわばりは必要ありません。完全に室内飼いの猫は、家のなかの自分の一番お気に入りの寝場所がなわばりの中心です。そして家のなかにトイレも昼寝場所もありますから、家の中がなわばりのすべてです。でもなわばりに広さは関係なく、必要なものが揃っていればそれで十分なので問題ありません。室内飼いの猫はとても恵まれたなわばり環境にあるんですね。

⑥室内飼いの猫は幸せなのか

猫が寝てる

上に書いたとおり、完全室内飼いの猫はとても恵まれています。ですが、室内に閉じこめてしまうなんて!と室内飼いに抵抗を感じている人がいらっしゃるのは事実です。でも室内飼いは猫にとって決して不幸なことではないんです。猫は十分な食料と安全な寝場所、そして清潔で安全なトイレさえあればそれでよくて、広いスペースが必ずしも必要なわけではないんです。

最初から家の中だけで飼い外の世界を知らない猫にとっては、なわばりの外は恐怖の世界。出たいとも思いません。ただし注意する点とすれば、やはり家の中だけだと単調で刺激のない生活になりやすいです。飼い主の義務として猫と一緒に遊んだり、ブラッシングしたり撫でてあげたりしてコミュニケーションを図ってください。そして外に出られないように注意は必要ですが、窓から外が見えるようにしてあげると猫はなわばりのパトロールをしている気分で楽しめます。

⑦室内飼いの猫にする方法

猫

室内しか知らない猫であれば完全室内飼いは簡単なことですが、もともと野良猫だったとか現在放し飼いにしている方などは、急に室内飼いに変えるのは難しいでしょう。猫は外に出たがってストレスをためてしまうことになり、良くないです。そういう場合には、引っ越しが最大のチャンスです。引っ越しをすると、猫の以前のなわばりは一旦リセットされてなかったことになります。

そして新たななわばりを作り直すのですが、その時絶対に家の外に出さないようにしてください。そうすると猫は家の中をなわばりと認識しますのでスムーズに室内飼いに変えることができます。

猫の習性を知って家の中というなわばりを心地好く整えて下さい

猫

猫のなわばりは猫が生きていくために必要なものですが、現代の室内飼いの猫にとっては家の中がなわばりのすべてになります。猫の習性を知って家の中というなわばりを心地好く整えてあげることは飼い主の義務とも言えると思いますので、ぜひ取り組んでみてくださいね。

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