猫抱っこ

猫とのコミュニケーションを取る方法!意思疎通する為の19のサインとは

猫と一緒に暮らしていると、会話できないことがもどかしいと感じることもしばしばです。でも、猫の様子をよく観察すると、だんだんと猫の言いたいことが分かってくるようになると思います。そのためにも、猫の行動やコミュニケーションの仕方について、少し知っておきましょう。

猫もコミュニティーを形成する社会的な動物

犬は人とのコミュニケーションに特化した進化をしており、犬は人とのアイコンタクトでコミュニケーションを取れるというのが特徴の一つです。ところが、猫は単独で生活する動物なので、犬と比べると猫の気持ちは分かりづらいと思われているようです。しかし、猫もコミュニティーを形成する社会的な動物で、食料が十分に確保できる環境であれば、コロニーと呼ばれる小さな社会を形成することもできる社会的な動物なのです。

もちろん、他者を認識することもでき、「これは同じコミュニティーに属している仲間だ」とか、「これは新参者だ」などといった区別もできるのです。猫の行動やコミュニケーションの特徴を知った上で愛猫の様子をしっかりと観察すれば、愛猫の気持ちを理解し、お互いに意思疎通することも可能になるはずです。

猫のコミュニケーション

猫の気持ちは、主に姿勢と表情から読み取ることができます。猫が友好的な気持ちでいるのか、それとも「近づくな!」と思っているのか、姿勢や表情から気持ちを汲むくことで、猫と平和的に生活することができます。

距離を縮めたい時

猫が友好的な気持ちで距離を縮めたいと思っているときは、特徴的な姿勢を取ります。愛猫がこのような姿勢を取っているときは、たとえ忙しくても「いま忙しいから後でね」などとは言わずに、「やることがあるから、少しだけね」と言って愛猫のリクエストに応えられるよう、常に心にゆとりを持って過ごしたいですね。

友好的な時

猫が友好的に近づいてくる時は、尾を真っ直ぐに垂直に立たせ、顔はしっかりと正面を向いた姿勢でこちらに近づいてきます。そして、側に来ると、猫同士で鼻を近づけて、お互いの匂いを嗅ぎます。その後、口の脇の辺りや額の部分から始まり肩、胴体の側面、尾の付け根の順に身体をこすりつけあいます。これは、猫同士の友好的な挨拶行為です。猫は、友好的な気持ちの時は人間にも同じような挨拶をしてくれます。猫が友好的に近づいてきた時は、猫の鼻先に指を出してみましょう。すると、猫は指先の匂いをかぎ、口から順に身体をこすりつけて、あなたに挨拶をしてくれるでしょう。挨拶は、足にしてくれることもあります。猫が挨拶をしてくれる時は、しっかりと挨拶を受けてあげてください。

遊びに誘う時

子猫は、他の猫を遊びに誘う時に立ち上がります。例えばあなたが椅子に座っている時に愛猫が傍に来て立ち上がり、前足であなたに合図を送ってきたら、それはあなたと遊びたいという事でしょう。また、猫が先導してあなたを少し広い場所に誘導し、そこでゴロンと仰向けに横たわったら、それもあなたを遊びに誘っている時です。犬が仰向けに横たわるときは服従を示す姿勢ですが、猫の場合は「一緒に遊ぼう!」という誘いです。その時は、一緒に遊んであげてください。

距離を遠ざけたい時

猫は、積極的に戦おうとはせず、まずは警告を出して戦いを避けようとする動物です。そのため、猫の警告をきちんと察知してあげれば、むやみに攻撃されることから逃れることができます。

防御の姿勢

耳を水平に倒した状態で、尾を丸めて身体に沿うようにして、身を低くうずくまっている時は、攻撃的な気持ちがなく、防御したいという気持ちが現れている時です。愛猫がこのような姿勢をしている時は、愛猫が恐れているモノ(他の猫とか人など)を取り除き、安心させてあげてください。

攻撃の姿勢

耳は倒さずに真っ直ぐに前を向いて立てており、鼻筋にしわを寄せて瞳が小さくなっている表情で、尻は下に垂らした状態で真っ直ぐに立ってこちらを見ている時は、攻撃の姿勢です。躊躇する気持ちがなく、今にも攻撃に移れる状態の時です。愛猫がこのような姿勢をしている時は、猫の注意を狙われているモノ(他の猫とか人など)から逸らし、狙われている相手には、その間に逃げるよう誘導してあげましょう。また、猫をじっとみつめていると、猫はそれを攻撃のサインと受け取ります。猫の様子を観察する時は、じっとみつめるのではなく、大きくゆっくりとした瞬きをしてあげてください。

防御の気持ちと同時に攻撃の気持ちも強い場合は、身体を大きく見せるために身体を横に向け、顔はこちらに向けて真っ直ぐに見つめ、瞳は大きくなっています。また、毛を逆立て、尾は膨らませた状態で後肢の間に入れて、耳を水平に倒しています。この姿勢を取りながら、「シャーッ」という声を出すこともあります。最初は防御の姿勢であったのに、恐怖の対象がいつまでも排除されないと、このような状態に移ってしまいます。このような状態になった時は、猫自身が攻撃する気持ちと恐怖の気持ちを同時に持っているため、とても危険です。猫がパニックを起こさないよう、直接猫に手を出すことはせずに恐怖の原因を取り除いてあげましょう。

猫のストレス

猫とのコミュニケーションを通して特に飼い主さんが気をつけたいのは、愛猫のストレスに早く気づいてあげるということでしょう。猫はストレスを感じやすい動物で、ストレスは体調不良の原因となったり、人間にとってはとても困るような問題行動の原因となったりするためです。では、猫が自宅にいる時に感じやすいストレスについてみていきましょう。

生活環境の変化

猫はとても保守的な動物なので、慣れた仲間と慣れた環境の中で過ごすことを好みます。したがって、引越しやリフォームなどで環境が変わるとか、マンションの外壁塗装などで窓の外に見慣れない人が作業をしている、工事業者の人が家を出入りするというような環境の変化にストレスを感じます。そこまで大きな変化ではなくても、家具を入れ替えるといったような、ちょっとした部屋の模様替えなども、ストレスの原因になり得るのです。そのような時は、必ず愛猫が慣れ親しんできた物(猫用のベッドやトイレ等)、愛猫の匂いがついている物(使い慣れたブランケットや敷布等)をそのまま使い続けて、環境の変化がなるべく最小限になるようにしてあげましょう。また、工事の人が窓から見える時間帯には、なるべく飼い主さんが家にいて、愛猫が安心できるような環境を作ってあげられるようにしてください。

トイレはいつも清潔に

トイレの適正な数は、猫の頭数+1と言われています。それくらい、猫は清潔好きな動物なのです。トイレの掃除を怠ってしまい、トイレが汚れたままになっていると、猫は排泄を我慢してしまい、膀胱炎になってしまうことがよくあります。また、飼い主にトイレが汚れていることを知らせるために、わざとトイレ以外の場所で排泄をすることもあります。トイレは必要な数を用意するだけではなく、まめに掃除をし、常に清潔な状態を保てるようにしてあげてください。

新参者がやってきた!

ある日突然、新しい猫がやってきたり、新しい同居人が増えたりすると、それも愛猫にとってのストレスの元となります。もしも新しい猫を迎え入れるのであれば、先住猫を優先し、時間をかけてゆっくりと慣らしていってあげましょう。

人にも適切なパーソナルスペースが必要なのと同様に、猫にも適切なパーソナルスペースが必要です。猫の数を増やしたい場合、必ず、猫が自由に行き来できる部屋数−1頭を上限にするようにしてください。共有スペースが1部屋で、あとは1部屋に1頭以下という環境を確保することで、猫にとって適切なパーソナルスペースを確保してあげることができます。

同じように、新しい同居人が増える場合も、先住猫を優先し、少しずつ仲良くなれるように、時間をかけて慣らしてあげてください。特に、赤ちゃんが増える場合などは、愛情を赤ちゃんのみに注ぐのではなく、愛猫にもちゃんと愛情を注いでいることを示してあげましょう。愛猫が、赤ちゃんを自分の妹や弟だと思うくらいの関係が築けると素敵ですね。

ストレスサイン

猫は、体調が悪い事も知られないように隠してしまうほどですから、ストレスについてもなかなかはっきりとは示してくれません。しかし、よく観察していると、猫が出しているストレスサインに気づいてあげられるはずです。猫が以下のような様子、行動を見せる時は、ストレスを感じているかもしれません。注意してあげてください。

① グルーミング(毛繕い)をしない、または過剰にしている
② 食欲に変動が見られる(食べない、または過剰に食べる)
③ 狭い所に隠れてしまい、なかなか姿を見せない
④ ゆったりとした様子を見せず、常に警戒した様子である
⑤ 小さな音にも過敏に反応する
 ⑥ 従来よりも嘔吐の頻度が増える

なお、上記の様子や行動と合わせて環境の変化などの要因が思い当たる場合でも、「これはストレスだから体調が多少悪くても病気ではない」と安心してしまわないようにしましょう。本当の病気が隠れているかもしれません。ストレスの原因を取り除いたり和らげたりする努力と並行して、上記の行動が続く場合は動物病院で診察してもらい、きちんと病気の有無を調べてもらいましょう。

よくある問題行動

最後に、猫によくある問題行動について考えてみましょう。人間にとっては問題行動でも、猫にとってはちゃんと理由のある必然的な行動なのです。その行動の原因を取り除く事で、猫と人が気持ち良く共同生活ができるように工夫してあげましょう。

トイレ以外の場所での排泄

猫のストレスのところでも書きましたが、トイレを清潔に保たないと、猫はトイレ以外の場所で排泄をすることがあります。その他にも、猫がトイレを使いたくない理由がある場合もありますので、トイレの数が十分で、かつトイレも清潔なのにトイレ以外の場所で排泄をしてしまう時は、下記の観点での工夫をしてあげてください。

① 猫砂の種類が気に入らない
粒の大きさや、水分で固まるタイプのもの等、猫砂にも色々な種類があるので試してみて、猫が一番好むタイプをみつけてあげましょう
② トイレのサイズが小さすぎる
トイレは、猫の体長の1.5倍以上のサイズが理想的だと言われています。また、フード型のトイレを好まない猫もいますので、サイズと共に形状にも気を使ってあげましょう
③ トイレの深さ
トイレの深さは、5cm以上が理想的だと言われていますが、高齢猫になると段差がありすぎて入りづらくなります。その時々の猫の状況にあったトイレを選んであげましょう
④ トイレの設置場所が落ち着けない場所である
 人がよく通る場所にあると、猫は落ち着いて排泄できません。目立たず静かな場所を選んで設置しましょう。また、夜間でもアクセスしやすい場所を選んであげましょう

なお、一度排泄した場所に排泄物の匂いが残っていると、猫はそこをトイレだと認識してしまい、繰り返しそこに排泄してしまうようになりかねません。猫が粗相をした場所は、すぐに綺麗に片付け、匂いを残さないようにしましょう。また、どんなにトイレの環境を改善してもトイレ以外の場所で排泄してしまう場合は、泌尿器系の疾患に罹っていたり、何か不安を抱えていたりする可能性もありますので、動物病院で相談してみましょう。

攻撃

猫の攻撃行動を分類すると、下記のようになります。愛猫が頻繁に攻撃行動をしてくる場合、まずは愛猫が攻撃してくる状況から、どの攻撃行動なのかを考えてみましょう。

① 恐怖性/防御性攻撃行動
外的要因による恐怖から逃げだせずに追いつめられた状況で、自分の身を守るための攻撃行動です。夜になると家の窓に映る車のライトに怯えるなどというケースもあります。
② 転嫁性攻撃行動
攻撃対象ではなかった人や動物に対して攻撃してしまう行動です。たとえば、喧嘩の仲裁に入った飼い主を攻撃してしまうというような場合です。他にも、八つ当たりに類した行動も含まれます。
③ 愛撫誘発性攻撃行動
飼い主が愛猫を撫でていて、猫も最初はおとなしく撫でられていたのに突然愛猫が飼い主を噛んできたというような場合です。これは、撫でられている時間が長くなりすぎたために、猫が不快になってしまったことが原因となる防御性攻撃行動です。
④ 遊びに関連した攻撃行動
遊んでいるうちに興奮し過ぎて飼い主を攻撃してしまう行動です。幼少期に手足に噛み付くのを許したまま遊んでいたとか、荒っぽい遊びをして育った猫に多い攻撃行動です。
⑤ 捕食性攻撃行動
動く物を捕まえようとする本能的な攻撃行動です。揺らしている手の指先や、他の猫の尾に対して攻撃してしまうような攻撃行動です。
⑥ 縄張り性攻撃行動
自分のテリトリー(縄張り)を守るために、侵入者を排除しようとするための攻撃行動です。窓の外に野良猫が来た場合にもこのような攻撃行動が誘発される事があります。
⑦ 母性による攻撃行動
母猫が自分の子猫を他の動物から守るための攻撃行動です。
⑧ 疼痛性攻撃行動
身体のどこかに痛みを抱えている時に痛い部分に触られて、身を守るために行う攻撃行動です。
⑨ 疾患による攻撃行動
 病気の中には、攻撃性が増加するものがあります。身体に痛みを伴う病気とか、てんかん、甲状腺機能亢進症などです。

攻撃行動の原因が分かったら、それを排除してあげましょう。猫の捕食性攻撃欲求を満たしてあげるためには、飼い主さんが愛猫と一緒におもちゃで遊んであげることが良い解決策です。猫じゃらしや釣竿タイプのおもちゃで、ネズミや鳥、ヘビ、昆虫などの動きを真似てあげて、猫に模擬的な狩をさせてあげましょう。なるべく焦らしに焦らして、最後に捕まってあげると、猫の捕食性攻撃欲求は満たされます。

なお、猫の攻撃行動の原因が外に暮らしている野良猫だという場合もあります。その場合は、野良猫が窓に近づけないようにする、愛猫がその窓に近づけないように家具の配置を変える等の対策を検討してみてください。また、飼い主さんの行動(大きな音を立てる、急に動き出す等)が恐怖性攻撃行動の原因になっている場合もあります。その場合は、飼い主さんが行動を改めるよう努力してください。攻撃行動をするのが未去勢の雄猫の場合、去勢手術をすることで攻撃行動がなくなる、または和らぐことに繋がります。

常同行動

何の目的もなく繰り返し行う行動を、常同行動と言います。動物園に行くと、檻の中の虎や熊が同じところを何度も繰り返しぐるぐると歩き回っているような行動のことです。猫に多いのは、舌の届く範囲を舐め続けて脱毛してしまうという心因性舐性脱毛症です。また、繊維製品を舐めたりかじったり食べたりしてしまうという症状もあります。猫は、特にウール製品を好むようです。常同行動は、ストレスや欲求不満、葛藤などが原因で起こります。無理にやめさせようとするのではなく、原因となっているストレスを軽減させることで、解決してあげるようにしましょう。

ストレスの軽減のためには、運動量を増加させることが有効で、毎日猫じゃらしや釣竿タイプ等の猫が好むおもちゃでしっかりと遊んであげることも効果があります。未去勢雄の場合は、去勢手術も有効です。また、繊維製品を舐めたりかじったりする場合は、周囲にそれらの製品を置かないようにしましょう。いずれにしても、飼い主さんの力だけで解決できない場合は、動物病院で相談してください。最近は、薬物療法だけではなく、行動療法(行動修正法)で問題行動の改善を図ってくれる病院も増えてきているようです。

上手にコミュニケーションをとって仲良く暮らそう!

猫は話してくれないので、今の生活に満足してくれているのか、具合が悪くはないのかが分かりづらく、飼い主はいつでも心配している状況だと思います。でも、飼い主が猫に話しかけていると、こちらの言っていることを理解してくれるように、猫のサインを一所懸命に理解しようと観察を続けることで、少しずつ猫とのコミュニケーションが取れるようになってくるものです。猫は、小さいながらも必ずサインを出してくれていますので、飼い主さん側からそれを察知して、お互いに居心地良く、仲良く暮らせる環境を作りましょう。

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