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猫の歩き方がおかしい。後ろ足だけの場合でも要注意!

猫が歩く姿は、健康を図るバロメーターの一つでもあります。いつものリズミカルでスムースな足運びと異なるとか、後ろ足の動かし方がおかしいと感じた場合は、背景に重い病気が隠れている可能性もあります。この記事を参考に、異常に気づいたらすぐに動物病院で診てもらいましょう。

猫の歩き方がおかしい時は要注意

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猫の歩き方は、健康のバロメーターのひとつです。普段から、猫は複数種類の歩き方をします。なみ足、速足、駆け足などです。いずれの場合も、リズミカルでスムースな姿です。その歩く姿に異常を感じた場合は、怪我や病気などを疑い、注意深く観察してください。そして、動物病院で診てもらいましょう。今回は、猫の歩き方がおかしい場合に考えられる、主な病気や怪我をご紹介します。中には、命に関わる重い病気もあります。すぐに治ったからといって軽視せず、一度異常を感じたら、その後はしばらく注意深く観察し、異常の有無を見極めてください。

歩き方がおかしい場合に考えられる原因

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猫の歩き方がおかしい場合に考えられる、原因となる主な病気や怪我を挙げ、簡単に解説しますので、参考にしてください。この記事だけで病気を見極められる訳ではありません。あくまでも動物病院へ連れて行くとか獣医師に説明するときの参考にして頂ければと思います。

ふらつく

<考えられる主な病気>
中耳炎などの耳の病気、白内障などの目の病気、副甲状腺機能低下症、熱中症、関節炎などの関節や骨の病気、筋ジストロフィーなどの筋肉の病気、脳炎などの脳・神経系の病気、尿毒症など貧血を引き起こす病気、骨折などの怪我 等
<簡単な解説>
猫は、具合が悪くてもそれを隠そうとします。そのため、歩いていてふらつく場合は、隠すことも難しいほど具合が悪いのだと考えるべきでしょう。ふらつく原因は、耳、目、関節・骨、筋肉、脳の病気や骨折などの怪我と、たくさんありますが、歩いている途中でよろけたり、立ち上がれずにもがいたりしている様子が見られた場合は、迷わずすぐに動物病院で診てもらいましょう。病院では猫が歩いてくれない場合が多いので、できればふらついている様子をスマートフォンなどで動画撮影し、獣医師に診てもらうと良いでしょう。

歩きながら物によくぶつかる

<考えられる主な病気>
網膜剥離・白内障などの目の病気、髄膜脳炎、水頭症、硬膜外血腫 等
<簡単な解説>
目の病気でよく見えていない状態になったことが原因の場合と、脳に異常が生じて視覚障害が出ている場合に見られます。見えていない、または見えづらい場合は、目の前で指やおもちゃを動かしても、それを瞳が追わなくなりますので、確認の目安になるでしょう。いつ頃から様子がおかしくなったのかを、きちんと獣医師に伝えられるようにしましょう。

足を引きずったり跳ねたりする

<考えられる主な病気>
骨折・打撲・捻挫などの怪我、マダニ症などの肉球での皮膚病、レッグパーセス病などの骨の病気、硬膜外血腫・脳炎などの脳の病気、骨肉腫 等
<簡単な解説>
まずは怪我を疑い、引きずったり跳ねたりしている足の様子をよく観察しましょう。腫れていたり傷があったり、肉球や指の間にトゲが刺さっていたりしないか等です。また、爪が伸びすぎていて肉球を傷つけている場合もあるので、注意しましょう。傷等がある場合はもちろんですが、外見で異常がない場合でも、骨や脳の病気が原因である場合もありますので、ふらつく時同様、歩く姿を動画撮影して動物病院で診てもらいましょう。

かかとをつけるように下げて歩いている

<考えられる主な病気>
低血糖症、脳炎などの脳の病気 等
<簡単な説明>
普段猫が歩くときに地面に接触している部分は、足の指です。つまり猫は、つま先立ちで歩いたり走ったりしているのです。猫が香箱座りをするときに内側に曲げている前足の部分が肘に、前足をまっすぐ伸ばして犬のお座りのような状態で座っているときに地面に接している後ろ足の部分がかかとに該当します。歩くときに腰が下がっていて、よく見るとかかとが地面につきそうな状態で歩いている場合があります。これも、歩行異常です。我が家の脳腫瘍の猫は、脳圧が上がって症状が悪化するとかなりふらついたり転倒したりするのですが、かかともよく下がってきます。また、糖尿病のインスリン療法により低血糖に陥った場合などにも、このような歩き方が見られます。糖尿病治療中の猫がこのような歩き方をした場合は、すぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。

歩く様が緩慢である

<考えられる主な病気>
甲状腺機能低下症、関節炎、骨粗しょう症、重症筋無力症、筋ジストロフィー、水頭症、肥満 等
<簡単な解説>
関節の痛みなどが原因の場合、神経や筋肉の病気が原因でうまく筋肉を動かせない場合など、やはり原因は様々です。動物病院で、適切な治療を受けましょう。また、肥満が原因の場合は、心を鬼にして食餌制限をすることにより、愛猫を適正体重に戻すように努力してあげましょう。その際、必ず必要な栄養素が摂取できるよう、食餌内容には十分に注意が必要です。特に、避妊・去勢手術をすると、猫は肥満になりがちなので、欲しがるだけ食餌を与えないように、飼い主さんが注意する必要があります。

後ろ足が動かない

<考えられる主な病気>
低血糖症、椎間板ヘルニア、馬尾症候群、心筋症 等
<簡単な解説>
前述の低血糖症は、ひどくなると後ろ足が動かなくなってしまいます。また、椎間板ヘルニアも、重度の場合は後ろ足が麻痺してしまい、痛みも感じなくなります。また、馬尾と言って、脊椎の下側の端にある神経の束の部分に異常が生じると、後ろ足に痛みが生じ、動きに異常をきたしたり、排便のコントロールができなくなったり、排尿できずに膀胱に尿が溜まってしまったりという症状が出ます。また、意外に思われるかもしれませんが、心筋症が原因である場合も考えられます。心筋症の中でも、特に肥大型心筋症の場合は、血栓ができやすいという特徴があります。血栓が後ろ足に血液を流す部分に詰まることが多く、そうなると後ろ足が突然麻痺してしまいます。この場合、暖かい血液が後ろ足まで流れなくなりますので、足先の肉球などを触ると、血の気がなくて冷たくなっていることがわかるでしょう。血栓は、どこに飛ぶかわかりませんので、場合によっては命を奪ってしまう場合もあります。このような場合には、迷わず動物病院に連れて行き、診てもらってください。

歩き方がおかしい時に動物病院へ行く場合の注意点

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今まで説明してきたように、ふらふらしたり足を引きずったり跳ねたり物にぶつかったり足が麻痺してしまったりするだけではなく、左右の足が交差したり、つま先が内側に曲がった状態で着地したり(ナックリング)、必要以上に足を上げて歩いたりと、おかしい歩き方にも様々なパターンがあります。また、おかしな歩き方をするのが前足や後ろ足だけという場合もあれば、いずれか1本の足だけがおかしいという場合もあります。4本ともすべておかしい場合もあるでしょう。動物病院では、猫は萎縮してしまって歩いてくれないことが多いので、どのような歩き方であっても、自宅で動画撮影をしておくと獣医師に状況がよく伝わって、より正確な診断をしてもらいやすくなるでしょう。もちろん、動画撮影が必須というわけではありませんので、できれば撮影するという考え方で構いません。また、いつ頃から様子がおかしくなったのか、状態は維持しているのかまたは徐々に進行しているのか、さらには状態に波があるのか(良い時と悪い時がある)などを、なるべく細かく説明できるように準備しておきましょう。いつも見ていることでも、改めて獣医師から質問されると、自信がなくなって答えづらくなるものですが、観察した様子のメモを用意したり動画を用意したりすることで、自信を持って説明できると思います。

話してくれない猫だからこそ飼い主さんの観察が大切

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猫は、体の調子が良くなくても、それを言葉で示してはくれません。それどころか、調子が悪いことを隠そうとします。だからこそ、飼い主さんの日頃の観察が大切なのです。愛猫の様子や歩き方に違和感を感じたら、より注意深く観察してください。歩き方に異常が見られるということは、猫がそれを隠すことも難しい状況であることを意味しています。「おかしい」と思ったら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

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