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猫の頭突き。それは猫からの愛情表現!頭突き以外にもある、5つの猫の愛情表現

猫は、猫同士のコミュニケーション方法をそのまま飼い主さんにも用いて感情を表現します。そのため、飼い主さんには愛猫の気持ちが伝わりづらい場合もあります。その代表例が頭突きでしょう。激しい頭突きの場合は特に、嫌われているのではと思いがちですが、実は頭突きは猫からの愛情表現なのです。

猫の頭突きとはどういう行為か

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飼い主さんが外出先から帰宅すると、猫が近寄ってきて頭をこすりつけるようにしてくることはありませんか。抱いている時や、一緒に寝ている時に、優しく頭を何度もこすりつけてくることもありますよね。時には、びっくりするくらいの勢いで頭をぶつけてくることもあります。これらの行為は、猫の頭突きと呼ばれることがあります。頭突きというと、乱暴で喧嘩をしているようなイメージがありますが、この場合はごくソフトなものも含め、頭から接触してくる行為を指しています。猫の行動には、必ず意味があります。今回は、猫が飼い主さんに対して頭突きをする理由や頭突き以外の愛情表現、頭突きをする相手などについて、説明していきます。

なぜ猫は頭突きをするのか

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猫の頭突きは、ソフトなものから激しいものまでありますが、実は全て親愛の情を示す行動なのです。昔、まだ甥っ子がハイハイをしている赤ちゃんだった頃の話ですが、一緒に遊び始めてしばらく時間が経ったと思ったら、彼が突然こちらに突進してきて私に体当たりでキスをしてくれたことがありました。その様子が、一緒に遊んでいる途中で次第に興奮してきて、突然激しい頭突きをしてきた愛猫の様子に似ていて微笑ましかったことを覚えています。どうやら、猫も親愛の情を示すために、いきなり激しい頭突きをしてくることはあまりないようです。飼い主さんが外出から戻ると、猫は鼻を近づけてクンクンし、それから頭をこすりつけ、次に体の側面をこすりつけてきます。これは、いわゆる挨拶です。激しい頭突きは、一緒に遊んでいて興奮してきた場合に多いようです。では、頭をこすりつけるのはなぜでしょうか。

それは、マーキングといって、相手に自分のにおいをつけるためです。猫の体には、その猫特有のにおい成分を分泌する臭腺があります。その臭腺のある場所が、額の両側、唇の両側、顎の下などにあり、そこをこすりつけることで、自分の縄張りを主張するのです。対象は、壁や柱、家具だけではなく、人にまで及ぶのです。また、猫は自分と仲間のにおいを混ぜ合わせて自分たちグループのにおいを作り出し、安心することもあるため、猫が飼い主さんに顔をこすりつけてマーキングするということは、「あなたは私の仲間なのよ!」と認めてもらえていると考えてよいでしょう。頭突きをしてきた後に、さらに額などをぐいぐいと押し付けてこすりつけてくる場合は、そこに甘えの感情が加わっていると考えられます。

飼い猫は、大人になっても子猫の気分がなくならないため、大人になってもこのような甘えの感情が残っているのです。また、頭突きをする時は親愛の情を示していると同時に、甘えて何かを要求している時であることも多いようです。その場合、飼い主さんが愛猫の要求に気がつかずにいると、猫の頭突きはしつこく続き、場合によってはエスカレートする場合もあり得ます。そのような場合は、お腹が空いているとか、遊んでもらいたい、トイレが汚れているから綺麗にしてなど、猫の気持ちを汲んであげるようにしましょう。

頭突きをする相手

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猫は、もちろん飼い主さんにだけ頭突きをするわけではありません。基本的には猫同士のコミュニケーション方法です。子猫が母猫に対して行うこともありますし、逆もあります。また、大人になった猫同士が頭をコツンとすることもあります。猫同士がお互いに親愛の情を示す行動なのですが、実は、猫同士のコミュニケーションだけではありません。一緒に暮らしている別の動物や、もちろん飼い主さんにも行います。「Cat Sense(猫的感覚)」という著書もある英国の動物学者ジョン・ブラッドショー氏は、犬は人間を自分たちとは異なる存在であるととらえているが、猫は人間を異なる存在であるとはとらえていないようだと言っています。どうやら、猫たちは私たち人間を、自分たちよりも体が大きくて不器用な存在であると思っているようです。いずれにしろ、猫は猫以外の相手に対しても、猫同士と同じ態度、コミュニケーション手段を使うようです。

頭突き以外にもある、豊富な猫の愛情表現

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前述のジョン・ブラッドショー氏によると、猫は我々が思っているよりもはるかに賢い動物ですが、コミュニケーションのレパートリーはあまり多くはないそうです。そのような中で、一般的に言われている猫の愛情表現をご紹介しましょう。

1. 尻尾をピンと立てて近寄ってくる
これは子猫がよく行う行動で、とても機嫌が良く、甘えた気分で何か要求のあるときに行う行動だと言われています。
2. 密着して寝る
子猫は、母猫や兄弟たちと一緒に、密接に接触しながら眠ります。同じように、大人になってからも飼い主さんに体をくっつけて寝ている場合は、そうすることで安心できるからなので、これも愛情表現の一つだと考えてよいでしょう。
3. お互いに毛繕いをし合う
猫同士の場合はお互いに毛繕いをし合うことで親愛の情を示しますが、人間には体を覆う被毛がありません。それでも、愛猫が飼い主さんの体、手や足を舐めている場合は、毛繕いをしてくれていると解釈して良いでしょう。
4. お腹を見せる
お腹は、体の中でも最も無防備な場所です。お腹を守ってくれる骨がないため、お腹への衝撃がそのまま内臓に伝わってしまうからです。であるにも関わらず、愛猫がお腹を見せてごろんと寝そべるとか、お腹を見せたまま熟睡している場合は、飼い主さんを信頼し、安全だと思っているからです。これも、愛情表現の一つだと考えて良いでしょう。
5. 飼い主さんの体を揉む
子猫時代、母猫の母乳を飲む時には、前脚でお乳を揉むことで刺激をし、乳の出をよくするのですが、いつまでも子猫気分の抜けない飼い猫は、大人になてからも飼い主さんのお腹や胸などの柔らかい部分をモミモミしたりフミフミしたりすることがあります。これも、子猫の気分で飼い主さんに甘えていると考えられます。

猫を知ることで深まる絆

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猫が頭突きをしてくると、「私は嫌われているのではないか」と心配になる飼い主さんもいるかもしれませんが、これは愛猫からの愛情表現です。猫の習性を知ることで、飼い主さんと愛猫の絆をもっともっと深めることができるはずです。最近は、猫に関する書籍もたくさん出版されていますので、色々と情報を仕入れ、日々の愛猫とのコミュニケーションに役立ててみてはいかがでしょうか。

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