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猫のフケの5つ原因と対処法

愛猫にブラッシングをしていたら、いつもは目立たないフケが多いことに気づいたということはありませんか。フケが多くなるのにも、理由があります。体調不良や老化が原因のこともあれば、病気が原因の場合も。愛猫の様子をよく観察し、適切な対処を行なって、愛猫の健康管理に活かしましょう。

猫のフケ

猫

猫のフケも人のフケも、見た目はよく似ています。そのため、被毛が短く、色の濃い猫の場合は、外見からすぐフケに気づくことができます。しかし、被毛が白または薄い色の猫の場合は、フケになかなか気づかないかもしれません。そんな場合も、定期的に愛猫をブラッシングすることで、皮膚の状態をこまめにチェックすることができます。いつもと違い、フケの量が多くなったとか、それに伴って皮膚が赤いなどの他の症状もみられるという場合は、病気が原因かもしれません。今回は、猫のフケについて、その原因や対処法を解説します。

皮膚の基礎知識

猫 ソファ

皮膚にはたくさんの役割がありますが、中でも重要なのは、皮膚バリア機能です。これは、外界からの異物の侵入を防ぎ、体内にある必要なものの漏出を防ぐという役割で、特に表皮がその要となっています。表皮は、体の内側から基底層、有棘層、顆粒層、角質層と層状の構造になっており、基底細胞が分化するに連れて上の層へ行き、最後は死んで角質層を形成するのです。死んだ細胞は、最終的には角質層からも剥がれ落ち、これがフケとなります。この基底細胞から分化をし、表皮からはがれ落ちるまでの時間をターンオーバーと言います。猫の場合、正常なターンオーバーは約3週間です。そして、猫は自分で毛繕いを行うことで、通常のフケは自分で舐めとってしまいます。そのため、飼い主さんは、ほとんどフケに気づくことはないでしょう。しかし、何らかの理由でターンオーバーが短くなりフケの量が多くなると、毛繕いだけでは処理しきれなくなり、飼い主さんにもフケが目につくようになります。

フケが多くなる原因

猫 寝る

フケが多くなる原因は、下記の通りです。

1. 毛繕いの不足
ターンオーバーに異常がみられない場合でも、猫が体調不良や老化により毛繕いを十分にできなくなると、フケが目立つようになります。肥満が原因の場合は、太ってしまって届かなくなった部分にだけフケが多く溜まっているという場合もあります。
2. 栄養バランスの崩れ
皮膚にとって、たんぱく質、脂質、ミネラル、ビタミンなど、様々な栄養が重要な役割を果たします。そして、年齢のステージ毎に、適切な栄養バランスがあります。それを意識して、愛猫の年齢ステージあった栄養バランスの食餌を与えましょう。また、皮膚のターンオーバーや脂腺・汗腺の分泌を調整するビタミンAは、人や犬はニンジンなどに含まれるβカロテンから産生することができますが、猫はできません。そのため、直接ビタミンAを含んだ食餌を与える必要がありますので、注意しましょう。
3. 強度のストレス
強度のストレスも、皮膚トラブルの原因になります。飼い主さんにはストレッサーだと思えなくても、猫にとっては強度なストレスとなるものがあるかもしれません。日頃から、愛猫の様子をよく観察しておきましょう。
4. 乾燥
気温が低くなると、皮膚の血流が不足して皮脂の分泌が乏しくなり、乾燥肌を招きます。また、気温が低くなくても湿度が50%を切ると、皮膚からの水分蒸発が促されて乾燥肌を招きます。乾燥肌になると、軽度のかゆみが伴い、細かくて白いフケが出ます。
5. 皮膚病や全身性の病気
皮膚糸状菌の感染やダニの寄生による皮膚炎や、アレルギー性皮膚炎、分泌物異常や角質異常によるスタッドテイル、脂漏症などの皮膚病が原因でフケが多くなっている可能性があります。特に、分泌物異常や角質異常になると、ターンオーバーが短くなり、多量のフケが目立つようになります。皮膚病の場合は、フケの他に、発赤、中程度以上のかゆみ、ベタつき等の症状も伴いますので、皮膚の状態をよくチェックしましょう。脂漏症の場合は、皮膚全体がべたついた感じになり、黒っぽいフケやワックス状のフケが見られるのが特徴です。また、皮膚病だけではなく、糖尿病や甲状腺機能亢進症などの内分泌疾患や、猫免疫不全ウィルスの感染などが引き金となり、脂漏症や感染性皮膚炎を発症している場合もあります。

フケが多い場合の対処法

猫 ブラッシング

フケが多い原因別の対処法は、下記の通りです。

1. ブラッシングの実施
何らかの原因で、猫が自分で毛繕いをしなくなった場合は、今まで以上に飼い主さんによるブラッシングを行いましょう。フケが目立たない場合や、短毛種の猫の場合も、飼い主さんによる定期的なブラッシングは必要不可欠なお手入れです。皮膚の状態をチェックできるだけでなく、血行を良くしたり、抜け毛を取り除いたり、リラックス効果があります。
2. 年齢ステージにあった栄養バランスのとれた食餌に変更する
市販のフードは、猫の年齢別に種類が揃っていますので、愛猫の年齢にあったフードを選択しましょう。食物アレルギーのある猫には、アレルゲンとなる原材料が含まれていないかどうかをよく確認した上で与えましょう。また、手作り食の場合は、猫の栄養学をよく勉強し、猫に必要な栄養素がバランスよく摂れるようにしてあげる必要があります。
3. ストレッサーの排除
ストレスというのは、何も特別なストレッサーだけから与えられるわけではありません。何もすることがなく退屈であるという日常も、猫にとっては大きなストレスなのです。飼い主さんが忙しくて愛猫が一匹だけで長時間留守番をするような生活の場合でも、朝・晩の食事前に飼い主さんが十分に愛猫と遊んであげることで、ストレスから解放される場合もあるのです。遊び以外にも、猫の習性をよく知ることで、愛猫にストレスフリーな住環境を整えてあげることができます。
4. 乾燥予防
加湿器の設置等により、室内の湿度が50%以上に保たれるように管理しましょう。皮脂が過剰に分泌される猫の場合は、脱脂力のあるシャンプーが有効です。シャンプーをした後は、必ず保湿を行いましょう。
5. 動物病院で受診する
大量のフケや、フケの他に痒み、発赤、脱毛、ベタつきなどの症状を伴っている場合は、皮膚病の可能性が高いです。また、栄養バランスの崩れの場合は、脱水症状、食欲不振、元気消失、体重減少などの症状もみられます。これらの場合は、すぐに動物病院で検査をしてもらい、原因を見極めるべきです。病気が原因の場合は、処方された薬の投与をきちんと行い、対症療法と根本原因の排除を徹底することが大切です。シャンプーができる猫の場合は、獣医師と相談しながら、猫の症状にあったシャンプーを使用して、最後に必ず保湿を行いましょう。

掻けば掻くほど痒くなる

猫

フケが出ている場合、特に病気が原因の場合は、かゆみを伴っていることが多いです。痒みは、掻けば掻くほど強くなっていくという負のループに陥るため、愛猫が痒がっている場合は、掻かせないための対処も必要になります。猫が痒がっている場合は、エリザベスカラーの着用も検討すべきでしょう。痒がっているのをそのまま掻かせ続けていると、皮膚が徐々にゴワゴワになっていき、黒くて厚い状態となり、愛猫はもっと辛い状態になってしまうということを忘れないでください。

スキンケアで上手にコミュニケーション

猫

フケが目立たない状態の場合も、定期的にブラッシングをしてあげる習慣をつけましょう。全身を丁寧にブラッシングすることで、愛猫の皮膚の状態を細かくチェックできるだけではなく、飼い主さんから愛猫へのグルーミングとなり、お互いの絆が深まるからです。ブラッシングをすることで、より深いコミュニケーションをとり、お互いの信頼を強化しましょう。

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