猫 散歩

猫に散歩をさせる場合の注意点とメリット・デメリット

愛猫と一緒に散歩を楽しみたいと考えている飼い主さんもいるようです。しかし、外は猫にとって多くのリスクが存在しています。そして、猫にとっての散歩は楽しい遊びではなく、自分の縄張りを守るための見回り行為です。安全で猫にとってストレスフリーな散歩を楽しむために知っておいて欲しいことをまとめました。

基本的には完全室内飼いがおすすめ

猫 寝てる

猫と一緒に暮らす場合の最近の主流は、完全室内飼いです。「こんなに狭いテリトリーの中だけで暮らすのは、猫にとって幸せではないのではないか」と心配している飼い主さんもいるようです。しかし、猫は広いテリトリーがなくても、上下に自由に移動できる環境であれば、人が思うほどストレスを感じません。したがって、完全室内飼いの場合でも、猫にとって居心地の良い、ストレスフリーの住環境は、飼い主さんの工夫次第で構築できるのです。猫にとって、外の世界には病気、怪我、事故といったリスクが確実に存在します。また、全ての猫が外の世界にメリットを感じる訳ではありません。生まれ育った環境によっては、外に対して恐怖感を持っている猫も多いのです。つまり、犬とは異なり、猫にとって散歩は必要不可欠なことではありません。しかし、野良猫として過ごした期間が長く、完全室内飼いの環境ではストレスを感じている猫など、一部の猫にとっては、外に出るメリットを感じることもあるでしょう。猫と飼い主さんの双方の意向が一致した場合は、しかるべき準備と措置をした上で、散歩を取り入れてストレスのない快適な生活ができるでしょう。今回は、そんな猫の散歩について考えてみます。

猫に散歩をさせることのメリット・デメリット

猫 散歩

まず、猫に散歩をさせることのメリットとデメリットについて、整理しておきましょう。

<猫に散歩をさせることのメリット>
(1) 多くの刺激に触れることでストレスを解消できる
(2) 運動不足を解消できる
(3) 飼い主さんが愛猫をコントロールでき、猫も外に出ることに慣れることで、災害時で避難が必要になった場合にも適切な行動を取りやすくなる

ただし、メリットの大前提は猫が外に出たがっているということです。したがって、外に対して恐怖心を抱いている猫に関してはあてはまりませんので、注意してください。

<猫に散歩をさせることのデメリット>
(1) 野良猫との接触や喧嘩による感染症のリスクが高い
(2) 草むら等での寄生虫感染のリスクが高い
(3) 野良猫との喧嘩による怪我のリスクが高い
(4) 交通事故に遭うリスクが高い
(5) 脱走するリスクが高い

猫に脱走する気が無くても、大きな音や不意の恐怖によるパニックからの脱走もありうるので、注意が必要です。

猫に散歩をさせる方法

猫 芝生

前述のリスクが高まるため、猫を外で自由に歩かせることは避けるべきです。したがって、散歩をする場合は必ずリードをつけましょう。家の中ではいつも飼い主さんの後をついてくるからといって、油断してはいけません。外では子供や自動車、他の犬や猫など、いつ何が近づいてくるかわかりません。猫は驚くとパニック状態になりますので、たとえ抱いていたとしても逃げ出す可能性があると考えてください。リードの形状は、首輪タイプのものよりもハーネスの方が良いです。首輪だと、首がすり抜けて外れてしまったり、首に無理な負担がかかってけがをさせてしまったりすることが多いためです。そして、リードで愛猫をコントロールできるようになることが必要です。そのために、まずは室内でハーネスの装着に慣れさせましょう。

ハーネスをつけるとおやつをもらえるといった条件付けをすると良いです。ハーネスになれたら室内でリードを引きながら歩かせる練習をし、次に外へ出るようにし、徐々に距離を伸ばしていきます。いきなり外を歩かせるのではなく、キャリーやカートで散歩コースを歩き、その後ハーネスを装着した状態で抱っこして歩き、それから地面を歩かせるといった手順で徐々に慣らしていくと良いでしょう。できれば、クリッカーという犬や猫にトレーニングをする際に利用する器具を使って、猫をコントロールするトレーニングにも挑戦すると良いです。リードやクリッカーで愛猫をコントロールできるようになっておくと、震災等により避難所で過ごさなければならないような状況になった時にも役に立ちます。

とにかく、外では決してリードを外して自由に歩かせないことが大切です。また、愛猫が外を怖がって散歩をしたがらない場合は、無理に散歩をさせないことです。前述の通り、散歩は猫にとって必要なことではありません。散歩は、猫にとっては自分の縄張りを見回るための行為であり、決して散歩を楽しんでいるわけではありませんので、誤解しないようにしてください。また、家の近所は道路や工場が多くて心配だというような場合には、公園などの安全な場所でのみ散歩をさせ、自宅からそこまでの間はキャリーバッグやカートで移動させるという方法もあります。

猫に散歩をさせる場合の注意点

猫 自然

猫の行動範囲は、猫にとっての縄張りです。決まった時間に縄張りの様子をパトロールしないと、猫は不安になります。そのため、飼い主さんの気まぐれで散歩をしたりしなかったりするのは、かえって愛猫のストレスになるということを知っておいてください。また、ワクチンや寄生虫予防の対処は必ず行いましょう。これらの対処は、1回やって終わりではありません。定期的に継続して実施することが必要です。万が一の逃亡に備えて不妊・去勢手術も必須です。同じ理由で、マイクロチップの装着も必須と考えましょう。完全室内飼いだった猫の場合は、散歩中は我慢して帰宅後に排泄することが多いようです。しかし、外で排泄しても良いように、排泄物を回収する準備や排尿箇所を洗浄するための水などのお散歩グッズは、毎回必ず用意しておきましょう。猫の好きなおやつも少量用意しておくと、何かの時に役立つでしょう。元来猫は臆病な動物です。猫が怖がらない、安全な散歩ルートをみつけてあげましょう。たとえ公園の中だけのつもりであっても、ノーリードで歩かせてはいけません。必ずしも決まったコース、決まった散歩時間にはこだわらないでください。あくまでも、猫の気持ちを優先しましょう。ただし、散歩に行く時間はなるべく決まった時間にしてあげましょう。猫は保守的で「いつも通り」の生活を望んでいますので、飼い主の都合ではなく、なるべく猫の都合に合わせてあげましょう。

中途半端な気持ちで散歩をさせないで

猫

猫を外に連れ出すのであれば、きちんと愛猫をコントロールできるようなトレーニングが必要です。これは、思いの外根気のいる作業です。そこまでして散歩をさせたいのであれば、しっかりと心構えをするべきです。猫との生活は、犬との生活よりも束縛が少なく、自由だから好きなのだと考えている飼い主さんも、その生活を猫に合わせるように努力すべきです。それができない場合、かえって愛猫にストレスを与える結果になりますので、よく考えてから散歩の習慣を身につけさせた方が良いでしょう。

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