猫 あくび

猫があくびをする6つの理由!

人や猫、犬などの哺乳類の他、鳥や爬虫類でもみられる「あくび」。しかし、あくびの理由や効果がどのようなものなのかは、未だに解明されていません。しかし、最近研究でわかってきていることを中心に、猫があくびをしている時の気持ちを推測してみるのも悪くないかもしれません。

謎に満ちている“あくび”

猫 あくび

猫も人も、よくあくびをします。なぜあくびをするのかについては、いろいろな研究が行われていますが「これだ!」といった決め手がみつかってはおらず、諸説が入り乱れている状態です。わかっていることは、あくびは哺乳類、鳥類、爬虫類が生理現象として行うものであるということ。そして、あくびの中枢は脳の中でも原始的な部位である室傍核という視床下部の中の一部だということです。原始的な部位ということは、進化の過程で古くから残っている場所だということで、あくびはかなり昔の遠い祖先にあたる生物も行なっていたのだろうと考えられています。あくびをすることで酸素を多く取り込み、結果として血中酸素濃度を上げるのだと考えられていた時期がありましたが、1987年の研究により、酸素や二酸化炭素の濃度上昇時にあくびの増減が見られないことが分かりました。現在、比較的支持を集めているあくびの効果には、下記の2つがあります。

1, 覚醒を促す
室傍核があくびの指令を出すと、その指令は脳のさまざまな部位に届きます。この時の脳波は、β波を代表とする「覚醒時の脳波」が観察されます。つまり、あくびは体に覚醒作用を与えるのです。我々人も、徹夜で勉強している時や、夜中の運転中、退屈な会議や授業中などによくあくびが出ますが、それは「寝るな!」という気持ちの現れなのです。また、眠いわけではないものの、締め切り間際で緊張状態が長く継続している時なども、あくびが出るときがあります。これは、あくびにより緊張を解くことで覚醒を促しているのだといいます。
2, 脳の温度を下げる
もう1つ言われているのが、あくびをすると脳の温度を下げる効果があるという説です。この説は、2007年に人による実験で最初に打ち立てられ、その後2010年にネズミで実験が行われています。脳の温度が下がる理屈にはいくつかの説がありますが、実際にあくびにより脳の温度が下がるというのは事実のようです。2007年には、ネコ科の動物を対象とした調査で、脳が大きいほどあくびの時間が長くなるということが確認されていますが、これも脳の温度を下げるためだと考えれば納得できる結果ですね。ただし、あまりにも外気温が高くなってしまうと、体はあくび以外の方法で温度を下げようとします。したがって、外気温とあくび増加の関係は、ある一定の温度範囲の中での話のようです。

猫があくびをしているのはどんな時?

猫 あくび

では、猫がよくあくびをしているのはどんな時なのかを考えてみましょう。あくびの謎が解明された訳ではありませんが、状況ごとに前述の研究結果をもとに猫の状態や心理を推測してみるのも、無駄ではないかもしれません。

1. 眠りから覚めた直後
これはまさに「覚醒」のためのあくびといえるでしょう。眠りから覚め、「さぁ、行動開始だ!」という準備にあくびで覚醒の脳波を出し、全身でストレッチをし、次の行動に備えていると考えても良さそうです。
2. まどろみながら出すあくび
人もそうですが、体がぽかぽかしてくると気持ちよくなり眠くなってくることはありませんか。それはおそらく猫も同じです。猫がなんとなく気持ち良さそうにまどろみながらあくびをしている時は、外気温が少し高すぎるのかもしれませんね。猫は1日に15時間程度眠るのが普通のことなので、ことさら気にする必要はないかもしれませんが、あまりにもあくびをしながらウトウトしている時間が長いようなら、少し室内の温度調節を気にしてあげると良いかもしれません。
3. いたずらをして飼い主さんから怒られている最中
いたずらをした猫自身はいたずらのつもりはないのでしょうが、飼い主さんが自分に向かって怒っているという場合、しばらく我慢をして聞いていたけれども、どうにも退屈で眠くなってきた。でも、「飼い主さんは一所懸命に怒っているのだから寝ちゃダメだ!」と葛藤した末に出たあくびかもしれません。つまり、「そろそろやめて、次の行動に移りませんか」というサインだということでしょう。
4. 喧嘩の最中に出るあくび
多頭飼いの場合、一緒に暮らしている猫同士が喧嘩をすることがあります。その喧嘩の最中にあくびをすることがあると思います。猫は、元々は争いごとを好まない動物です。喧嘩中の緊張をあくびにより解きほぐし、喧嘩を避けるためのあくびかもしれません。実際、喧嘩の最中に猫があくびをして目をそらし、喧嘩を中断してしまった場面をみかけたことがあります。

猫もあくびは移るの?

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多頭飼いの場合、数頭の猫が同じ場所に集まってくつろいでいる時などに、誰かがあくびをすると他の猫もあくびをするということがあります。よく、人ではあくびは移るものだといわれていますが、猫もあくびが移ることはあるようです。人の場合、統合失調症や自閉症の方にはあくびが移りにくいといわれています。また、猫は犬と比べるとあくびが移りにくい方だともいわれています。いずれも、他者に対する共感力が高いほどあくびが移るということなのでしょう。単独行動の多いネコ科動物の中でも、ライオンとチーター、イエネコには群居性が認められています。つまり、猫にもある程度群として生活する社会性があるため、他の猫に共感する能力があり、あくびが移ることもあるのではないでしょうか。

猫が目の前であくびをしたら口臭をチェックしよう

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人の場合、あくびが止まらない場合の原因と考えられる病気として、糖尿病、脳梗塞、狭心症などいくつかの病名を挙げることができます。しかし、猫ではあくびが止まらないからといって疑うべき病気というのは、あまり聞きません。しかし、あまりにも頻繁にあくびをして止まらないので心配だという場合は、動物病院に相談しましょう。あまりあくびで病気を心配する必要はありませんが、愛猫が飼い主さんの目の前であくびをした場合は、口臭をチェックしてください。口臭がいつもより気になるような場合は、下記の病気を疑ってみましょう。

1. 口腔内の異常
歯周病を始め、口内炎や歯肉炎、口腔ガンなど、口の中に問題が発生している可能性があります。あくびの瞬間をとらえて口の中を確認することは難しいので、別途きちんと口の中を確認し、歯茎の腫れや出血、歯がグラグラしていないか、おできのような異物ができていないか等を確認し、異常が見られた場合は動物病院で診てもらいましょう。
2. 猫風邪
猫風邪の場合も、口臭がひどくなることがあります。口臭の他には鼻水が出る、くしゃみが増える、食欲が減る、熱が出る、口内に潰瘍ができて痛がる等の症状が出ますので、その場合もすぐに動物病院で診てもらいましょう。
3. 腎不全
腎不全の症状は、多飲多尿、嘔吐などですが、急性腎不全で症状が悪化した場合、脱水症状になり口臭がきつくなることがあります。他にも、元気が無くぐったりするなどの症状が出ますので、こういう場合もすぐに動物病院で診てもらいましょう。

あくびをきっかけにコミュニケーションを深めてみよう

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猫に限らず、あくびにはまだ分かっていないことが多いです。しかし、わかってきていることを基に猫の状態や気持ちを想像してみるのも、悪くないのではないでしょうか。それをきっかけに、愛猫とのコミュニケーションを深めてみましょう。

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