猫 口開ける

猫の口臭が気になる!原因と予防法について。

口の中が健康であることは、人にも猫にも、快適に暮らすためにとても重要なポイントです。そのサインの一つが口臭です。また、口の中以外の病気でも口臭がひどくなる場合もあります。口臭はわかりやすい指標なので、愛猫の口臭をチェックし、異常な場合はすぐに対処してあげましょう。

人の口臭は気にするのに猫の口臭は気にしないの?

猫 口開けてる

テレビのコマーシャルを見ていると、口臭を予防するオーラルケア製品のコマーシャルをよく見かけます。それだけ、私たち人間は口臭を気にしているということでしょう。私たち人間の口臭には、誰にでもある生理的口臭の他に、飲食した食物や嗜好品が原因となる口臭、口腔内や呼吸器、消化器系の疾患や糖尿病などが原因の病的口臭があります。私たち人間と同じ哺乳類である猫の口臭も、同じように生理的口臭の他に、病的口臭があるはずです。自分たちの口臭を気にするのと同じように、愛猫の口臭も気にするのは、必然的なことだと言えるのではないでしょうか。そこで今回は、猫の口臭について考えていきたいと思います。特に、主たる原因である口腔内疾患については、その予防策についても考えていきます。

猫の口臭の原因

猫 口開ける

まずは、猫の口臭の原因について整理していきましょう。人間の口臭には、生理的口臭、飲食した食物や嗜好品による口臭、病的口臭がありました。それは、猫でも同じです。猫のそれぞれの口臭について、何が原因になっているのかを見ていきましょう。

生理的な口臭

猫は、あまり体臭や口臭のない動物です。匂いによほど敏感な方は別かもしれませんが、猫が健康な時には、一緒に暮らしていても体臭や口臭ではあまり悩まない方が多いでしょう。食後しばらくの間は食べたフードの臭いがすることはあっても、それは一時的なものです。そのような場合は生理的な口臭なので、特に気にする必要はありません。ただし、子猫の場合は、歯の生え変わりの際に乳歯がなかなか抜けなかったり出血したりして、口臭の原因になることがあります。永久歯が生え始めているのに乳歯がなかなか抜けないような場合は、動物病院に相談してみましょう。

飲食した食物が原因の場合

一概に安価なフードが良くないとは言えませんが、防腐剤や着色料、香料等の添加物が多く含まれており、消化不良を起こしてしまい、口臭がひどくなることがあります。また、本来肉食性動物である猫は、多くのドライフードに含まれている穀物類を消化しづらいため、同じように消化不良により口臭を悪化させている可能性もあります。また、ウェットフードはドライフードよりも食べカスが歯につきやすいため、口腔内疾患になりやすく、口臭の悪化につながりやすいといえるでしょう。

口腔内疾患が原因の場合

人と違い、猫は虫歯にはなりません。猫の口の中には虫歯菌がいないからです。しかし、そんな猫の口の中にも、歯周病菌は存在します。そのため、歯についたフードの食べカスをケアせずにそのままにしておくと、猫は歯周病になってしまいます。また、歯肉口内炎や、猫特有のネックリュージョン(吸収病巣)という歯冠が取れたり歯根が吸収されたりしてしまう病気もあります。これらの口腔内疾患は、ひどい口臭を伴います。歯周病は腐敗したような臭い、歯肉口内炎は生臭いような臭いがします。口内炎というと、気安く考えてしまうかもしれませんが、人間の口内炎とは異なり、猫の口内炎は難治性の病気の一つです。また、ネックリュージョンはひどい痛みを伴います。猫にとってはいずれも辛い病気なのです。そして、猫の口臭の原因の大半は、口腔内疾患です。特に、3歳以上の猫の8割は歯周病であると言われており、口臭がきつくなる程、歯周病の度合いも重い可能性があるのです。

口腔内以外の疾患が原因の場合

口腔内の疾患だけではなく、それ以外の場所の疾患が原因で口臭がきつくなる場合もあります。口臭を伴う疾患にはいろいろありますが、主なものを挙げてみます。

<糖尿病>
 糖尿病になると、甘酸っぱいような口臭がします。糖尿病になると血糖値が高いままの状態になりますので、食欲が低下、多飲・多尿といった症状がみられます。また、糖尿病の猫の口内は、細菌が繁殖しやすい状態になりますので、健康な猫以上に口腔内のケアが必要になります。
<腎不全>
 腎不全の猫は、アンモニアのような口臭がします。また、口臭の他に脱水症状や下痢・嘔吐、食欲低下、多飲・多尿といった症状がみられます。
<巨大結腸症・腸閉塞>
巨大結腸症や腸閉塞になると、口臭が便の臭いのようになります。腸の中に便がたまってしまっているのです。そのため、口臭の他に、長期間にわたる便秘が伴います。長期間排便されないと、猫にはとても危険な状態になりますので、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

口臭は予防できる

猫 口開ける

口臭の原因が分かれば、それらに対応した対策を行うことで、ひどい口臭を予防することができます。今回は、フードと口腔内疾患に対する予防策を考えてみましょう。

フードを変える

愛猫の口臭の原因が、疾患ではなくフードにあると思われる場合は、猫本来の食生活に近くなるようなフード、つまり、なるべく添加物がなく、またグレインフリーと言われている穀物を使用していないフードに切り替えることで、効果を期待できるかもしれません。また、ウェットフードはドライフードよりも食べカスが歯につきやすいため、口臭の悪化につながりやすいです。もしもウェットフードを主食にしていて口臭が気になる場合は、主食をドライフードに切り替えることで効果を期待できるかもしれません。

歯磨きの習慣化

口腔内の疾患は、歯についた食べカスが歯垢となり、さらに歯石となって沈着していくことに端を発すると考えてよいでしょう。歯垢の中には歯周病菌が多数繁殖します。そのため、食べカスが歯垢となる前に取り除くことが最も効果的な予防策で、その方法が毎日の歯磨きです。歯周ポケットに入り込んでしまった食べカスも、全て掻き出すことが大切です。人間も子どもの頃から歯磨きを習慣化させますが、猫も同じように子猫の頃から習慣化させることで、口腔内のケアを行いましょう。ただし、「言うは易く行うは難し」で、実際に猫に歯磨きをさせるのは、かなり根気のいる作業です。特に、大人になってからの歯磨きは大変でしょう。どうしても歯磨きを受け入れてくれない猫の場合は、さまざまなオーラルケア製品が出ていますので、それらをうまく利用することを考えましょう。最近では、動物病院でも積極的に歯磨き教室を開催して、飼い主さんが愛猫にあった歯磨きの方法を直接教えてくれるところが増えてきていますので、そういう場も上手に利用してみましょう。

口腔内疾患を歯磨きだけで治療することはできない

猫 歯

歯磨きはあくまでも予防です。歯磨きで歯周病などを治すことはできません。一旦歯周病、口内炎などの口腔内疾患に罹ってしまった場合は、必ず動物病院で治療を受けてください。ただし、いずれの治療にも全身麻酔が必要です。他の病気を患っている場合や高齢の場合は麻酔のリスクが高まりますので、口臭くらい大丈夫だろうと放置してしまわずに、早めに動物病院で治療をしてもらいましょう。そして、治療後には、しっかりと自宅でケアをしてあげましょう。治療とその後のケアが、愛猫に健康で長生きしてもらうためにはとても重要になってくるのです。

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