猫 お風呂

猫をお風呂に入れる方法と乾かし方【グルーミング基礎知識】

犬と違って猫は自分で自分の体を舐めてきれいにします。私が飼っている猫たちも毎日毎日せっせと自分の身だしなみを整えているので、一緒に寝るときに臭いを嗅いでもほとんど臭いません。猫の舌には突起した湾曲の溝があり、その溝に唾液を貯めることが出来るので毛づくろいの時に毛の先まで唾液を運ぶことができると言われています。猫が自分の体を舐めるのは、猫は敵に気づかれないように自分の体を舐めて臭いを消し、その野生本能が家庭猫にも残っているからだと考えられます。その他にも自分の体を清潔に保つこと、ストレスを感じた時に心を落ち着かせること、体温調整や日光に当たった時などは日光浴により体表についたビタミンDを摂取することに役立てています。

このように猫は自分で毛づくろいをしますが、お風呂に入れなくていいというわけではありません。体の全ての部分に舌が届かず、皮膚病にもかかりやすくなります。猫をお風呂に入れることを含め、飼い主が猫にしてあげるグルーミングには病気の早期発見や信頼関係を深めるのに非常に有効的です。猫同士がグルーミングをし合うのには「愛情表現」を意味しますが、猫を舐めてあげることができない代わりにしっかりとグルーミングして猫との時間を大切にしましょう。これから「グルーミング」について紹介させていただきますが、そもそも「グルーミング」とは何でしょうか。

直接的な意味だと「毛づくろい」を指しますが、基本的に体の衛生状態を保ったり、体の機能を維持するために行われるケアは全て「グルーミング」に含まれます。「グルーミング」はお手入れ全般と考えて良いでしょう。ここではお風呂の入れ方や乾かし方を含め、ブラッシング、ノミの駆除、歯磨き、爪切りなど「グルーミング」全般の基礎知識を紹介致します。

ブラッシング

猫 ブラッシング

猫をお風呂に入れる前に行いたいのが「ブラッシング」です。ブラッシングすることは、毛並を整えたり汚れを除去する他にも血行促進の効果も期待できます。また毛玉には汚れが溜まってノミの住居にもなりやすいので、お風呂に入れる前には毛玉はカットしましょう。

必要なもの
・クシ(通常金属の平たいもの)
・ピンブラシ(皮膚を傷つけないようピンの先端が丸くなっているブラシ)
手順
① クシを使って額や頬、顎を中心に毛をとかします。顔の毛を中心にブラシをかける際は、鼻先と逆の方向にブラシをかけます。目を傷つけないよう細心の注意を払う必要があります。
② ピンブラシで全身の毛をとかす。毛玉は優しくほぐして、ほぐしきれない毛玉は無理に引っ張らずにカットしましょう。無理に引っ張ると猫が嫌がるほか、皮膚にダメージを及ぼします。
③ 最後に全身の毛を整えるように、毛の流れに沿ってビンブラシを入れて毛を整えます。

お風呂に入れる

猫 お風呂

ブラッシングが終わったらお風呂に入れましょう。お風呂の入れ方は、「シャンプー」「リンス」「ドライ」の3つのステップに分けて説明致しますが、水を怖がったり嫌がる子が多いので、その際は無理やりお風呂に入れずにまずは水に慣れさせましょう。はじめは足だけ水につけてみるなど、何回かに分けて少しずつ体に水をつけられるようにしていくと良いでしょう。またお風呂に入れる頻度は長毛種で月に2回以内を目安に、短毛種の場合はよほど汚れない限りはお風呂にいれずにぬるま湯で濡らしたタオルで拭く程度で問題ありません。

シャンプー
必要なもの
・猫用シャンプー
手順
① まずお尻の方から水を濡らして、首に向かってぬるま湯(35℃が目安)をゆっくりかけていきます。首まで濡らしたら頭を濡らします。まだシャンプー剤がついていない段階なので、そこまで慎重になる必要はありませんが、耳にお湯が入らないようにゆっくりと流しましょう。顔は特に嫌がるので、あまり濡らさないことをおすすめします。
② お湯が体全体についたら全身にシャンプーをつけてマッサージするように優しく体に馴染ませます。
③ 肛門や尻尾は特に汚れが溜まっているので、入念に洗います。この時もごしごしと洗うと皮膚が傷つくので、優しくマッサージする感覚で洗ってください。
④ 最後に足先をゆっくりあげて洗います。
⑤ ぬるま湯(35℃が目安)で全身についたシャンプー液を丁寧に洗い流します。
※シャンプー液がついている状態で顔は洗わないでください。顔に汚れがついている場合は、シャンプー液を使わずに、ガーゼを使ってお湯で優しく顔を拭きましょう。
リンス
必要なもの
・猫用リンス
手順
① シャンプー後に全身についたぬるま湯を手で簡単に絞ります。短毛種の場合は水を切る程度で構いません。
② 薄めたリンス(リンスによっては薄める必要のないものもあります)を毛に優しく馴染ませます。
③ ぬるま湯(35℃が目安)で全身についたリンス液を丁寧に洗い流します。
※使うシャンプーによってはリンスが不要な場合もあります。基本的にノミの駆除シャンプーの場合はリンスは使わないことがほとんどです。
ドライ
必要なもの
・タオル
・ドライヤー
・クシ(通常金属の平たいブラシ)
・ピンブラシ(皮膚を傷つけないようピンの先端が丸くなっているブラシ)
手順
① リンス後、全身についたぬるま湯を手で簡単に絞ります。短毛種の場合は水を切る程度で構いません。
② タオルで猫の体を全体的に包んで水気をとります。脇の下や指の間は水が溜まりやすいので注意してください。
② ドライヤーをあててある程度乾いたら、クシやピンブラシで毛をとかしながら完全に乾かしてください。この時長毛種の場合はピンブラシ、短毛種の場合はクシを使うと良いでしょう。
④ 最後に毛の流れに沿って毛並を整えたらドライの完了です。

ノミの駆除

猫

猫を飼う上で大変重要になってくるのがノミの駆除です。猫が肢で体を蹴るようにかいている時は要注意。ノミはノミアレルギー性の皮膚炎や寄生虫症の原因となるので、しっかり対策を行いましょう。5月~10月にかけては特にノミが発生するので、日頃から猫の体を注意深く観察する必要があります。

必要なもの
・ノミの駆除剤(動物病院で処方してくれます)
手順
① まずは動物病院へ行き、ノミの駆除剤をもらってきます。
② 大きく分けて全身にスプレーするタイプと耳の後ろにだけつけるスポットタイプの2種類のノミの駆除剤がありますが、どちらも細かな使用方法を獣医師にしっかりと聞いて駆除剤を使用してください。
※市販でも駆除剤は売っていますが、動物病院で処方してもらうことをおすすめします。猫にノミが確認された場合は、猫が生活している家自体にもノミがいる可能性が非常に高いので、忘れずに徹底的に家自体の掃除をしましょう。ホコリはノミにとって餌となります。また、掃除をする際に殺虫剤を使う場合はペットがいても安心して使える天然素材のものを選び、可能であればペットを隔離してペットに害がないように考える必要があります。

猫 歯磨き

猫も歯石が出来ると歯肉炎や歯周病の要因となります。こういった歯ぐきの炎症は痛みを伴い、最悪の事態では歯自体が抜けてしまいます。猫の口の病気予防のために仔猫のうちから歯磨きをして歯磨きに慣れさせましょう。どうしても歯磨きを嫌がる子には、食事に含ませたり舐めさせるだけで効果的なものもあり、食品素材を使っているものも多いので安全性は高いものの継続的な使用はお勧めできません。口内の細かな部分を掃除するという意味でもガーゼや歯ブラシで歯を磨くことをお勧めします。

必要なもの
・猫用歯ブラシ
・猫用歯磨きジェル
・めん棒(歯ブラシが苦手な子は代用でめん棒を使います)
・ガーゼ(歯ブラシが苦手な子は代用でガーゼを使います)
手順
① 口の中を触られることは猫にとってとても嫌な場合が多いので、まずは口の周りを触ることに慣れさせましょう。
② 歯ブラシ、またはガーゼを指に包んだものやめん棒で歯の表面をこすります。この時、歯ぐきも優しくマッサージすると良いでしょう。猫用の歯磨きジェルをつけておくとなお効果的です。
※歯磨きが苦手な子がほとんどです。ストレスにならないように、毎日数分少しずつ行うことをお勧めします。

爪切り

猫 爪切り

爪とぎを活用している家猫であっても室内で暮らしている猫の爪は非常に伸びやすいので、必ず爪切りは行いましょう。爪が伸びすぎると肉球に刺さったりして猫自身を傷つけてしまう他、飼い主や同居している他の動物も傷つけてしまう危険性があります。またシャンプーをしている時に猫に引っ掛かれる可能性があるので、シャンプー前に爪切りをしておくと良いでしょう。

必要なもの
・猫用爪切り
・猫用爪やすり
・止血剤
手順
① 猫の爪の根本部分を優しく押して爪を出します。
② 猫の爪は先っぽは白く、内側は赤い(ピンク色)です。白い部分のみ猫用爪切りで切ります。この時、赤い(ピンク色)部分は血管が通っているので切らないように注意してください。
③ 切った後は猫用爪やすりで整えて完了です。
※万が一血管が通っている赤い(ピンク色)部分を切ってしまった場合のことを考えて止血剤を準備しておくと良いでしょう。

まとめ

猫

猫のグルーミングとその手順について説明させていだきましたが、基本的にグルーミングは仔猫のうちから慣れさせておくと良いでしょう。体の衛生状態を保ったり、体の機能を維持するために日頃からのグルーミングは大切ですが、猫にとっても飼い主にとってもグルーミングが負担にならないように嫌がる猫に対してはゆっくりと慣れさせていきましょう。仔猫のうちから慣れさせることが出来ない場合は、毎日こまめに少しずつ行うことが大切です。

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