仔猫

成長中の仔猫の気をつけたい病気と予防法

長寿命化が進んでいるのは人間だけではなくペットも同じです。ペットフードの品質の向上や医療の進歩、また室内飼育が基本になったことにより猫の平均寿命が15.33歳にも延びたと報告がされています(2017年の全国犬猫飼育実績調査結果より/一般社団法人ペットフード協会)。最も長生きした猫で表彰された猫はなんと38歳と3日(2015年12月16日ギネス世界記録)。世界記録を出してもあまり身近には感じられないかもしれませんが、最近なくなった姉の愛猫は18歳を超えていましたが、18歳を超えていても昔のように驚くような時代ではなくなりました。こうした高寿命化の中でも仔猫のうちに亡くなってしまう猫も少なくはありません。野良の仔猫を保護した、という話もよく耳にしますが、仔猫、とくに生まれたばかりの猫は保護した直後に亡くなってしまう子も少なくはありません。

もともと病気をもっていたり、外で過ごしたことから病気に感染している仔猫も数多くいます。野良猫に限らず、室内飼育で産まれた仔猫もその免疫力の低さから病気にかかり、早期発見をしないと死に至る場合もあります。人間がライフステージ別でかかりやすい病気が変わってくるのと同じように、猫もその成長過程から体の性質も変わり、かかりやすい病気が異なってきます。特に免疫力の低い仔猫にとって病気は命を左右する重大な要因となります。ここでは免疫力が低い仔猫が特にかかりやすい「感染症」や「寄生虫」について説明致します。

仔猫とは

仔猫

成長期といわれるライフステージにあたる猫を仔猫(幼猫)と呼びます。成長期とは生後6ヵ月までの猫のライフステージであり、人間で考えると生後~16歳です。またこのステージの仔猫の成長期はより細かく、①「授乳期(生後3週くらいまで)」②「離乳期(生後1ヶ月前後~2ヶ月)」③「発育期(2ヶ月~1歳まで)」と3つのステージに分けることができます。

仔猫がかかりやすい主な「感染症」

仔猫

猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペス)
猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペス)とは猫インフルエンザ、猫コリーザとも呼ばれ、免疫力の弱い仔猫と老猫にかかりやすく、重症化する可能性が高いウイルスによる感染病です。重症化すると肺炎を併発する場合もあるので大変危険です。猫同士での接触感染はもちろん、飛沫感染もするので注意しましょう。
症状
くしゃみ・鼻水・せき・発熱・口内炎・涙や目やに・食欲不振・角膜炎・結膜炎
予防法
 ワクチンのうちの「3種混合ワクチン」で予防の確率を軽減できますが、ワクチン接種をしても完全に猫ウイルス性鼻気管炎(猫ヘルペス)に感染しないというわけではありません。多頭飼いの場合は1匹が感染したら必ず隔離を行うようにしましょう。
猫カリシウイルス感染症
猫カリシウイルス感染症は「猫風邪」とも呼ばれ風邪特有の症状が見られます。特徴としては、風邪に似た症状と同時に口内炎や舌炎などのできものが口の中できます。仔猫の中でも離乳期と発育期の生後6週から10週前後の成長段階の仔猫に特に多く感染します。猫同士での接触感染はもちろん、感染した猫のくしゃみなどによる飛沫感染にも注意が必要です。
症状
くしゃみ・鼻水・発熱・目やに・内炎・舌炎
予防法
 ワクチンのうちの「3種混合ワクチン」で感染の確率を下げることはできますが、ワクチン接種をしても完全に猫カリシウイルス感染症に感染しないというわけではありません。ワクチン接種により抗体がつくられるので、感染しても重症にならずに済みます。多頭飼いの場合は1匹が感染したら必ず隔離を行うようにしましょう。
猫クラミジア感染症
猫クラミジア感染症とは、名前の通りクラミジアという病原体に感染して発症する感染症です。クラミジアが目や鼻から体内に入り込み、粘膜が炎症を起こします。この粘膜の炎症により結膜炎を発症します。母猫が感染していると生まれた仔猫にも感染する可能性が高まります。結膜炎の症状のみならず重症化すると肺炎を起こし仔猫は死に至る場合もあります。また人間へも感染する感染症なので、感染した猫に接触したあとは、必ず入念に手洗いする必要があります。仔猫の中でも離乳期と発育期の生後2ヶ月から6ヶ月の成長段階の仔猫に特によく感染します。
症状
鼻水・目やに・せき・結膜炎の症状(結膜の充血や腫れ・まぶたの痙攣など)
予防法
 ワクチンのうちの「5種混合ワクチン」、または「7種混合ワクチン」で感染の確率を下げることができます。多頭飼いの場合は1匹が感染したら必ず隔離を行うようにしましょう。
猫クラミジア感染症
猫クラミジア感染症とは、名前の通りクラミジアという病原体に感染して発症する感染症です。クラミジアが目や鼻から体内に入り込み、粘膜が炎症を起こします。この粘膜の炎症により結膜炎を発症します。母猫が感染していると生まれた仔猫にも感染する可能性が高まります。結膜炎の症状のみならず重症化すると肺炎を起こし仔猫は死に至る場合もあります。また人間へも感染する感染症なので、感染した猫に接触したあとは、必ず入念に手洗いする必要があります。仔猫の中でも離乳期と発育期の生後2ヶ月から6ヶ月の成長段階の仔猫に特によく感染します。
症状
鼻水・目やに・せき・結膜炎の症状(結膜の充血や腫れ・まぶたの痙攣など)
予防法
 ワクチンのうちの「5種混合ワクチン」、または「7種混合ワクチン」で感染の確率を下げることができます。多頭飼いの場合は1匹が感染したら必ず隔離を行うようにしましょう。
猫免疫不全ウィルス(FIV)感染症
猫免疫不全ウィルス(FIV)感染症とは、「猫エイズ」とも呼ばれておりますが、正式には猫免疫不全ウィルス(FIV)感染症病態の1つが「猫エイズ」と呼ばれます。免疫不全症候群を発症させますが、感染しても発症までの潜伏期間の間は無症状であったり発症自体しない場合もあります。猫同士の喧嘩で猫免疫不全ウィルス(FIV)感染症の猫に噛まれたりして感染することが非常に多く、野良猫を保護した場合によくみられる病気です。
症状(感染から死に至る場合もあり、次の4つの順序で症状がでます)
① 初期段階(感染後1ヶ月~/ 急性期)・・・熱・下痢・リンパ節の腫れ(全身)
② 無症状キャリア期(急性期が数週間~1ヶ月続きその後の症状がでない期間)・・・無症状
③ 無症状キャリア期以降・・・慢性感染症等の免疫不全の様々な症状(口内炎や鼻炎など)
④ 後天性免疫不全症候群(エイズ)の発症以降・・・貧血・腫瘍・体重減少
予防法
 完全な室内飼育を徹底しましょう。

仔猫がかかりやすい主な「寄生虫」

仔猫

フィラリア(犬糸状虫)
フィラリア(犬糸状虫)と聞くと犬の病気のイメージがありますが、猫にもフィラリア(犬糸状虫)は重大な病気です。猫が感染すると肺へのダメージが大きく「肺の病気」としても知られています。フィラリアの幼虫を吸血した蚊が猫を刺して猫の体内に侵入、フィラリアが成長して猫の肺や心臓の血管に寄生することによってフィラリアが発症します。
症状
症状は猫によって様々で下記のような症状が見られなくても肺や心臓に負担が大きくかかり、突然ショック状態になって死亡するケースもあります。咳・呼吸困難(苦しそうな呼吸)・吐き気・食欲不振・体重減少
予防法
 月に1度のフィラリア症予防薬の投与が有効的です。また、室内であってもフィラリアの根本的な原因となる「蚊」の対策を心がけましょう。
鉤(こう)虫
猫鉤虫が猫の小腸に寄生する病気で、母猫の乳汁や胎盤などから感染したり、皮膚や猫の便から感染します。成猫だと症状がでない可能性もありますが、仔猫の場合は症状が重くなり命に関わることもあるので早期発見に心がけましょう。
症状
下痢・血便・貧血(仔猫の場合・・・他、黒色便(タール状)・鮮血便・発育不良・脱水など)
予防法
 主な感染源である猫の便をこまめに片付けましょう。定期的な便検査での早期発見も重症化させないためには有効です。
条虫
猫の条虫とは、寄生虫の一種の「サナダムシ」を指し、サナダムシが猫の小腸に寄生して下痢や嘔吐などを引き起こします。猫の条虫は10種類以上もいますが、主なものとして瓜実条虫、マンソン裂頭条虫、猫条虫が挙げられます。
症状
症状がない場合もありますが、多数寄生した場合には下記の症状が起こります。嘔吐・下痢・食欲不振・痒み(お尻を地面にこすりつけたり、頻繁にお尻を舐める)
予防法
 主な感染源である猫のノミの予防をしっかり行い、完全室内外を心がけましょう。

まとめ

仔猫

新たに仔猫を家族に迎え入れたら、必ず病気予防のためワクチンの接種を行いましょう。またワクチンによって完全には予防できない病気であっても、病気を重症化させないためにもワクチン接種や猫の生活環境の工夫、完全室内飼育の徹底が必要となります。また、野良猫の仔猫を保護した場合で多頭飼いの場合は、まずはじめに保護した仔猫を隔離して病気の検査を行い、感染する病気を持っているか確認する必要があります。もともと飼っている猫がいなくても人間への感染の可能性を考えて、早めに病気の検査を行いましょう。免疫力が完全に整っていない仔猫は、成猫がかかっても命に関わらない病気であっても亡くなってしまうリスクが高いので細心の注意が必要です。

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