猫と卵

猫に卵を食べさせる際の5つの注意点

卵は良質の動物性タンパク質です。野生の猫が鳥を捕食する場合に、母鳥の体内にある卵黄を口にすることもあります。そのため、手作り食を与えたい方にとっては、卵は身近で栄養豊富な良い食材だと考えるでしょう。猫に卵を与える場合に注意すべきことを解説します。

野生の猫は卵も食べる

猫と卵

猫は肉食性の動物です。そのため、植物から直接栄養を吸収することは苦手としています。しかし、直接植物を食べることはなくても、獲物の内臓を食べることで、消化しかけた、もしくは獲物の内臓内で発酵された植物を摂ることで、体に必要な栄養を完全に賄っているのです。つまり、猫が鳥を食べる時には、まだ鳥の体内にある卵黄(卵となる前の状態)を摂取するのです。卵黄はこれから鳥になる部分ですから、良質な動物性タンパク質であり、猫が卵黄を食べることは、ごく自然なことと言って良いでしょう。

猫に卵を食べさせても大丈夫なの?

猫と卵

では、私たちが日頃よく口にしている卵を猫に食べさせても良いのでしょうか。市販されている猫用の総合栄養食を食べさせている方には必要性はないでしょうが、愛猫に手作り食を食べさせたいという飼い主さんにとっては、卵を食べさせられるかどうかは、結構切実な問題かもしれません。答えは「Yes」です。ただし、私たちが日頃食べ慣れているような食べ方をそのまま猫に当てはめてしまうと、猫にとってはよくないという点もあるのです。猫に卵を食べさせる場合の注意点について、みていきましょう。

猫に卵を食べさせる場合の注意点

猫と卵

猫に鶏を丸ごと与える場合は、特別人が手を出すことはありませんが、猫に鶏を丸ごと与える飼い主さんは、そんなに多くはないはずです。通常の場合、愛猫に卵を与えるとしたら、市販の卵を与えることになります。野生の猫が口にする卵は、前述の通り母鳥の体内にある、卵として産出される前の状態の卵(卵黄)です。そのため、「猫は卵を食べるのだから、我々が食べる時と同じように調理し、調味料だけ使わなければ大丈夫」と思ってしまうと、ちょっと問題です。では、具体的に猫に卵を食べさせる場合の注意点を挙げていきます。

鮮度

日本では、生卵を食べるのがごく普通の事になっていますので、流通している卵も生食に対応した品質管理がなされています。しかし海外では、卵にはサルモネラ菌や大腸菌が潜んでいるため、生食はしないという国の方が圧倒的に多いのです。国内で流通している卵で新鮮な卵の卵黄であれば、生食をさせても大丈夫ですが、くれぐれも鮮度や保存方法には気をつけるようにしましょう。

卵白の扱い

通常は、猫に生卵を割って与えた場合、卵黄だけを食べると思います。猫は卵白を嫌うのです。猫は、ある意味とても食にうるさい動物で、食べるとよくないものは口にしない動物なのです。しかし、万が一のことがありますので、生で卵を食べさせる場合は、卵黄だけをあげるようにしましょう。卵白には、猫にとって良くない成分が含まれているからです。卵黄には豊富な栄養があり、ビタミンも豊富です。その中にビオチンがあり、これには糖の代謝を促すとか、艶のある被毛の成長や健康な皮膚の成長を促進するという効果があります。人や犬の場合は、腸内細菌によって体内でビオチンが生成されるのですが、猫は体内でビオチンを生成できません。そのため、猫にとっては必ず食物から摂取しなければならない必須ビタミンだということになります。しかし、卵白に含まれるタンパク質の一種であるアビジンという成分が、ビオチンと結合してしまい、ビオチンを体に吸収されない物質へと変えてしまうのです。卵白を生で猫に食べさせることで、ビオチン欠乏症を招く可能性があるため、卵白は猫に与えるべきではないのです。

加熱

卵白に含まれるアビジンは熱に弱いため、加熱することで壊れてしまいます。つまり、卵白を加熱することで、ビオチンと結合することを防ぐことができるのです。したがって、猫に卵を丸ごと食べさせたいという場合は、ゆで卵にするのが良いと言えるでしょう。なお、卵焼きやスクランブルエッグにする場合は、加熱する前に卵白と卵黄をかき混ぜてしまいますので、この時点でアビジンとビオチンの結合が起こってしまいます。卵焼きやスクランブルエッグとして猫に食べさせたい場合は、卵黄だけを使うようにしましょう。

加熱した卵を喉に詰まらせないように注意する

卵黄を生食させる場合は別ですが、ゆで卵にしろ卵黄の卵焼きやスクランブルエッグにしろ、しっかり加熱した状態の卵は、水分が少なくてボソボソしているため、食べる時に猫が喉に詰まらせやすい状態だと言えます。そのため、小さく切った状態にする等のひと手間をかけてあげた方が安心でしょう。

マヨネーズを猫に食べさせてはダメ!

直接的に卵を食べさせるということからは外れますが、マヨネーズの主たる原料は卵です。そのため、「卵黄のみを使っているマヨネーズなら食べさせても良いのでは」と考える方がいらっしゃるかもしれませんが、それはNGです。マヨネーズには大量の食用油や調味料が使われていますので、腎臓病、膵臓病、糖尿病や肥満などになる可能性が高いためです。基本的に、人が口にするための加工食品や調味料は、猫には食べさせないことが原則だと考えた方が良いでしょう。

猫に無理に卵を食べさせる必要はない

子猫

猫に卵を食べさせる場合の注意点をみてきました。しかし、ここでよく考えていただきたいことは、「猫に卵を食べさせなければならない理由はない」ということです。どうしても愛猫には手作り食を食べさせたいという場合や、特別の事情がない限り、猫の栄養は、基本的には市販の猫用総合栄養食で摂取させることができるようになっているのです。

まとめ

猫

猫に卵を食べさせる時の注意点を中心にみてきましたが、結論としては「猫に卵を食べさせても良いが、いくつかの注意点を守ること」ということになります。主な注意点は、「卵の鮮度管理に注意する」「生食させても良いのは卵黄のみ」「卵白を食べさせる場合はよく加熱をする」「加熱する前に卵黄と卵白を混ぜてはいけない」「加熱調理した卵を喉に詰まらせないように注意する」ということです。ただし、猫に無理に卵を食べさせる必要はないということも、覚えておいてください。

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