
猫のウィンクで考えられる4つのコミュニケーション。不自然なウィンクは病気のサインかも
猫と一緒に暮らしている方は、猫が両目または片目でゆっくりと瞬きをするのを見たことがあるのではないでしょうか。それは、猫のウィンクです。猫の気持ちは目によく表れ、ウィンクには猫と仲良くなるための重要な意味があります。ウィンクで、猫との絆をもっと深めましょう。
猫がウィンク!?
猫がこちらを見ながら両目でゆっくりとした瞬きをしたり、片目だけをつぶったりしているのを見たことはありませんか?それは、猫からあなたに送られたウィンクです。人も、ウィンクをして他人とコミュニケーションをとりますが、猫もウィンクでコミュニケーションをとるのです。今回は、そんな猫のウィンクについて解説します。
猫のコミュニケーションの基本はひげ、耳、姿勢と目
猫のコミュニケーション手段には、嗅ぐ、見つめる、触る、鳴くといったものがあります。しかし、私たちが直接猫と同じ方法でコミュニケーションをとることはできません。そこで、猫の気持ちを察するための基本となるのが、ひげ、耳、姿勢と目です。特に、猫の目は顔の大きさに比べて大きいので、猫の気持ちを察するために、大いに役に立ちます。では、猫の目によるコミュニケーションについてみていきましょう。
目のコミュニケーション
猫の目の中でも、特に瞳孔は、猫の気持ちを表します。が、それと同時に周囲の明るさによっても変化します。そのため、猫の目だけではなく、同時にひげや耳なども一緒に見るようにしましょう。
1、何かに夢中
目を見開き、瞳孔が開いている状態の時は、何かに興味を持ち、興奮しています。興味の対象がある方向に向かって耳をそばだて、ひげもその方向に向かっています。猫の目が大きく開いている時は、緊張したり興奮したりしている時が多いのですが、いずれも瞳孔が大きく開いていることがポイントです。
2、敵意むき出し
猫同士が相手をじっと見つめ続けている時は、自己主張をしている時です。猫は、無用な争い事を嫌う動物なので、基本的には相手をじっと見つめ続けるということをしません。目を逸らすことで、敵意がないことを示すのです。つまり、猫同士がじっと見つめ合っている時は、敵意をむき出している証拠です。どちらも目を逸らさずにその状態が続けば、いずれ喧嘩に発展していくでしょう。猫は、人に対しても猫同士の場合と同じコミュニケーションをしますので、「かわいいなぁ」と思いながらじっと猫を見つめてしまうと、猫は喧嘩を売られていると思いますので、気をつけてくださいね。
3、リラックスしている時の目
猫の瞼がちょっと重そうな感じの時は、猫がリラックスしている証拠です。瞳孔は、その時の光の量に応じて、大きく開いている時もあれば、細く収縮している時もあります。また、リラックスしている時は、耳が前を向いた状態でほんの少し後ろに倒れています。
4、敵意はないよ I love you!
いよいよ、猫のウィンクです。前述の通り、猫がリラックスをしている状態の時、猫の瞼はちょっと重そうな感じをしています。その状態の時に、猫がゆっくりと瞬き、つまりウィンクをしていたら、それは満足感の表れです。ウィンクは、両目の時が多いようですが、片目の時もあり、両目か片目かで、意味の違いはないようです。もしも、猫が誰かの方を向いてウィンクをしている場合は、相手を安心させようとしています。
相手にじっと見つめられている時に、ウィンクをすることで闘う気持ちがないことを示します。つまりウィンクは、「あなたに敵意は持っていませんよ。私は、あなたが大好きなのですよ。I love you!」というサインなのです。もし、あなたが初めて会った猫と仲良くなりたいと思ったら、その猫に向かってゆっくりとウィンクを送ってみてください。その猫は、あなたが自分に対して好意を持ってくれていることを理解してくれるはずです。
ミラーリングで親密度アップ
人と人とのコミュニケーションでも同じなのですが、相手がやったことと同じことをすると、お互いに親密感が湧いてきます。これは、ミラーリングという、相手の警戒心を取り除き、急速に親近感や信頼関係を築くための技法で、特に初対面の人との関係づくりに効果があると言われています。このミラーリングは、猫と人との間でも同じ効果が見られます。猫があなたに対して「ニャー」と話しかけてきたら、あなたも猫に同じくらいのトーンで「ニャー」と返してみてください。同じように、猫があなたに対してウィンクを送ってくれた場合は、あなたも猫に対してウィンクを返してあげてください。きっと、あなたと猫との絆がより深まるはずです。
不自然なウィンクは病気のサインかも
猫のウィンクの特徴は、とてもゆっくりとしたものだということです。また、そう頻繁に繰り返すようなこともありません。あまりにもせわしなくパチパチと瞬きを繰り返すなど、不自然さを感じた場合は、目の病気かもしれません。病気の時には、以下のような他の事象も併せて見られますので、確認するときの目安にしてください。
・ 前足でしきりに目をこする |
・ 目ヤニが出ている |
・ 涙が出ている |
・ 目を開いたときの大きさが小さい |
・ 瞬膜が出たままになっている |
・ 角膜が広く濁っている |
・ 白目の部分が充血している |
・ 瞼が痙攣している |
上記のような症状が見られる時には、動物病院で診てもらいましょう。
まとめ
猫は、基本的に夜行性で、単独行動が基本の生活を送る動物なので、人と比べると顔の表情が乏しく、ちょっと顔を見ただけではどんな気持ちでいるのかを判断することができません。しかし、今回の記事を参考にして頂き、猫の目を中心としたコミュニケーションのサインを読み取り、猫との生活に活かして頂ければ幸いです。もし、猫があなたにウィンクをしてくれた場合は、迷わずあなたも猫にウィンクをし、「I love you!」のサインを送ってくださいね。あなたと愛猫の絆が深まり、より幸せな生活を送れるよう、応援しています!