猫の爪

猫がソファで爪とぎしてしまう4つの理由と4つの対策方法

飼い主さんにとって、一日の最後を締めくくる憩いの場、ソファ。愛猫と一緒にソファでくつろぎたいのに、ソファは猫の爪とぎでボロボロ。そんな悩みを抱えている飼い主さんが多いのではないでしょうか。どうすれば、ソファではなく爪とぎ器でといでもらえるのか、考えてみましょう。

猫と一緒にソファでくつろぎたい。でも…

猫と男性

心安らぐ我が家のリビング。忙しい1日が終わり、夜は愛猫と一緒にリビングのソファでのんびりとくつろぎたい。猫と一緒に暮らしている飼い主さんにとっては、当然の望みだと思います。しかし、多くの飼い主さんが「猫と一緒に暮らしているからソファは買えない」とか「ソファを買って2年もすれば、ボロボロになってみっともなくなる」などの悩みを抱えているようです。猫とソファの関係は、蜜月関係と言っても過言ではないようです。飼い主さんにとって居心地の良いソファは、猫にだって居心地が良くて当たり前です。絶対に猫にソファを触らせないなどということは、おそらく不可能に近いはずです。では、どうすれば猫とソファの蜜月関係を断ち切ることができるのでしょうか。

猫の爪とぎは何のため?

猫とソファ

猫がソファをボロボロにする原因は、爪です。よじ登ったり遊んだりしている時に、爪が引っかかるので傷がつくのです。これを予防するためには、こまめに猫の爪を切り、先端が尖った状態にならないようにしてあげれば良いのです。でも、一番の原因は猫の「爪とぎ」です。猫は、ソファに限らず家中のあらゆるところを引っ掻きます。テーブルや椅子の足、壁紙、棚など、爪が少しでも引っかかるような場所は、大抵引っかかれてボロボロになります。では、なぜ猫はこのような破壊行動をするのでしょうか。まずはその理由から探っていきましょう。

ストレッチ運動によるストレス解消と古い爪の層を剥がすため!

爪とぎの理由は、爪でひっかくことで爪の古い層を剥がし、新しい爪を出して狩に備えるためです。また、爪とぎをする時には背中や胸を思いっきり伸ばしてストレッチをします。これにより、ストレス解消をするのです。人と一緒に暮らしている猫は、もう狩をする必要がありません。しかし、狩猟動物だった猫は、生きていくための本能として、常に狩が出来るような臨戦態勢を失っていないのです。これは本能なので、やめさせることはできません。

縄張りの主張!

猫は、自分の縄張りを守って暮らしている動物です。そのために、常に自分の縄張りを主張しなくてはなりません。縄張りの主張は、自分の匂いをつけるという嗅覚的な要素と、傷をつけるという視覚的な要素により行います。人は、自分の家を居心地よくするために、自分の好みにあったインテリアや小物などで部屋を飾りますが、猫は自分の縄張りを居心地良くするために、常に新しい匂いと傷をつけるのです。猫に居心地良く過ごしてもらうためには、やはり爪とぎをやめさせる訳にはいきませんね。

一緒に暮らしている仲間とのグループの匂い作り!

猫は、自分の縄張りを主張するために自分の匂いで縄張りを主張するのですが、それと同時に、一緒に暮らしている猫同士でグループの匂いを作るという習性もあるのだそうです。猫にとっての一緒に暮らしている仲間は、飼い主さんです。つまり、猫は自分の匂いもつけますが、自分の匂いと飼い主さんの匂いを混ぜて、グループの匂いも作ろうとするのです。猫に仲間だと認めてもらえるなんて、飼い主さんにとっても幸せなことですよね。

爪とぎ器を使ってくれずにソファを使うのはなぜ?

猫

猫と一緒に暮らすと決まった時から、トイレや食器などと一緒に爪とぎ器も用意しているのに、爪とぎ器は全然使ってくれない、または、爪とぎ器も使うけれどもソファを始めとした家具類でも爪をとがれてしまうのは何故だろうと悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか。前述の、猫が爪とぎをする理由を踏まえながら、ソファなどの家具で爪とぎをする理由について考えてみましょう。

1、だって、素材の感触や爪をとぐ時の角度(姿勢)が心地良いんだもん!

まずは、爪をとぐ時の感触です。猫にも好みやこだわりがありますので、爪をとぐ時に、自分が好みの感触のものを使いたいという訳です。また、爪をとぐ時の角度(姿勢)にも好みがあります。立ち上がって前肢をまっすぐに伸ばした状態で垂直な状態で爪をとぎたい猫もいれば、床に敷いた絨毯のように水平な場所で爪をとぎたい猫も、階段やちょっとした段差のある、前肢が後肢よりも少し高い位置になるような斜めの状態で爪をとぎたい猫もいるのです。飼い主さんが用意した爪とぎ器は、愛猫の好みにあった感触の素材や角度にあっているでしょうか。また、猫によっては、好みの素材や角度が複数ある場合もあります。よく観察し、色々と試して猫が好むような爪とぎ器を探してあげましょう。

2、だって、安心してとげるんだもん!

猫が爪とぎをする理由の中に、ストレッチ運動によるストレス解消というものがありました。猫が爪切りをする時、飼い主さんが思っている以上に爪とぎ器に力が掛かっているかもしれません。現在使用している爪とぎ器は、猫が伸びをしながら体重を預けてもビクともしない、どっしりとした爪とぎ器でしょうか。もし、そうでないのなら、猫がどんなに体重をかけてもビクともしないソファは、猫にとって最適な爪とぎ器だったとしても、何の不思議もありません。

3、だって、飼い主さんの匂いがいっぱいついているんだもん!

普段飼い主さんが座ってくつろいでいるソファには、当然飼い主さんの匂いがたくさんついているはずです。猫は、そこに自分の匂いを重ねることで、飼い主さんと猫との、グループの匂いを作ろうとしています。でも、用意した爪とぎ器には、飼い主さんの匂いがついていないのではないでしょうか。これでは、爪とぎ器に見向きもせず、ソファで爪とぎをしてしまうのも頷けますよね。

4、だって、爪をとぎたい場所に爪とぎ器がないんだもん!

縄張りを主張するのですから、縄張りの範囲にできるだけ多くの匂いをつけたいのが、猫の心境でしょう。特に、生活の中心となる場所には、しっかりと匂いをつけたいはずです。爪とぎ器は、今、どのような場所に設置していますか。そして、ソファの設置場所が、生活空間の中の中心的な場所になってはいませんか。

爪とぎ器を使ってもらうための準備

猫の爪

それでは、前述の、家具で爪とぎをする理由を踏まえて、ソファではなく爪とぎ器を使ってもらうための方法を考えてみましょう。基本的な考え方は、ソファよりも使い心地の良い爪とぎ器を用意して、猫にソファで爪とぎをする必要はないと思わせる事です。

1、ソファ側の準備

まずは、猫にソファで爪とぎをしてもらわないための準備です。最終目的は、ソファよりも使い心地の良い爪とぎ器を用意してあげる事なので、基本的には一時的な対処だと考えてください。現状では、ソファが猫にとって最もとぎ心地の良い感触をしているので、猫がよく爪をとぐ箇所を中心に、ソファをビニールマットのような物やアルミホイルのような、とぎ心地の悪いもので巻いてしまってください。もしくは、市販されているソファ用のカバーを掛けてしまっても構いません。カバーの材質は、できるだけ爪の引っかかりがないような素材のものが良いでしょう。フェイクスエードやマイクロファイバーといった素材が、ペットに強いソファの素材と言われています。

2、使ってもらえる爪とぎ器の準備

愛猫の爪とぎの様子をよく観察し、その猫の好みの素材や設置角度を探ってください。爪とぎ器も、絨毯のような布やダンボール、麻縄などや、立てかけられるようなものや床に置くもの、ポール状のもの、猫にとって座り心地の良いデザインの猫専用ソファ型爪とぎ器など、さまざまな素材と形状の物が市販されています。また、設置場所も1箇所だけではなく、複数箇所に設置してください。特に、ソファなど、普段よく爪とぎをしている家具の側には積極的に設置しましょう。

3、飼い主さんの匂いをつける

飼い主さんの匂いのついたタオルなどを使って、新しく設置した、猫が気に入りそうな爪とぎ器に誘導しましょう。無理やり爪をあてて、猫に爪をとがせようとすると、かえって嫌がって近づかなくなりますので、あくまでも自然に近づくように誘導してください。

4、うまく躾けられなかった場合の対処法

気をつけなければいけないのは、ソファなどの家具で爪とぎをした時に、決して怒らない事です。怒っても猫には飼い主さんの真意は伝わりません。また、かまってもらいたいと思っている猫には、怒られたことで「かまってもらえた」とご褒美のような効果を与えてしまいます。猫にとっての最大の「叱り」は、無視する事です。そして、爪とぎ器で爪をといだ場合には、「偉いねぇ」「よくやったねぇ」と声をかけ、できればおやつをあげるなどのご褒美をあげましょう。どうしてもソファでの爪とぎをやめさせられなかった場合は、前述で紹介したような素材のソファ用カバーを掛ける等の対策をとってください。ソファを買い替えるタイミングで、それらの素材の物に替えるというのも良いでしょう。

まとめ

猫の爪

爪とぎの躾とは、爪とぎそのものをやめさせることではありません。爪とぎをしても良い場所でやらせることです。ネイルキャップで爪にカバーを装着するとか、抜爪(ばっそう)手術で爪をとってしまうという方法は、猫本来の自然な行動を制約してしまい、ストレスの元になるので、決してお勧めできません。ぜひとも、猫が自然に爪とぎ器で爪をとぎたくなるような環境を作り、猫と飼い主さんが共に居心地良く快適に暮らせるようにしてあげてください。

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